建設業者が産業廃棄物収集運搬業許可を取得しようとすると、「建設系8品目」という言葉を目にすることがあります。
「建設業なら、8品目すべてを申請する必要があるのだろうか」
「8品目を取得すれば、解体工事やリフォーム工事の廃棄物をすべて運べるのだろうか」
このように迷う方もいるでしょう。
建設業者だからといって8品目すべてを取得する必要があるわけではありません。また、8品目を取得すれば、すべての建設廃棄物を運搬できるわけでもありません。
大切なのは、自社がどのような工事に関わり、実際に何の産業廃棄物を収集運搬する予定なのかを確認することです。
この記事では、建設系8品目の一覧と具体例を確認したうえで、8品目だけでは足りないケースや、自社に必要な許可品目を整理する方法を説明します。
建設系8品目とは?一覧と具体例
建設系8品目とは、建設工事に関係する産業廃棄物について、次の8種類をまとめて呼ぶ場合に使われる言葉です。
大阪府の産業廃棄物収集運搬業許可の記入例でも、建設等工事で発生する建設系廃棄物8品目として、これらの種類が示されています。
建設系8品目の一覧と主な建設廃棄物
| No. | 建設系8品目 | 工事で発生する廃棄物の例 |
|---|---|---|
| 1 | 廃プラスチック類 | 廃ビニールシート、塩化ビニル管、発泡スチロール、合成樹脂製の建材くずなど |
| 2 | 紙くず | 工作物の新築・改築・除去に伴って生じた段ボール、建材の包装紙、紙製の建材くずなど |
| 3 | 木くず | 解体木材、型枠材、木下地、建具工事で発生する木材の残さなど |
| 4 | 繊維くず | 工作物の新築・改築・除去に伴って生じた天然繊維製の布くず、縄・ロープなど |
| 5 | ゴムくず | 天然ゴム製の材料くずなど |
| 6 | 金属くず | 鉄筋くず、鉄骨くず、金属製の配管、金属建具の部材など |
| 7 | ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず | 板ガラスくず、陶磁器タイルくず、衛生陶器くず、廃石膏ボードなど |
| 8 | がれき類 | 工作物の新築・改築・除去に伴って生じたコンクリート破片、アスファルト・コンクリート塊など |
この表は、大阪府の2026年4月版「許可の手引き」と東京都環境局の建設廃棄物分類資料を参考に、代表例を整理したものです。
ただし、表にある廃棄物と同じ製品名なら、必ずその品目になるという意味ではありません。
例えば、ロープは天然繊維製か合成繊維製かによって分類が異なります。また、廃石膏ボードは石膏部分だけでなく、表面の紙などの構成物も確認する必要があります。
一覧表は、必要な品目の候補を見つけるためのものです。実際の品目は、材質・発生工程・混合状況などを踏まえて判断します。
なお、大阪府の記入例では、7番目の種類を「ガラスくず」と略して表記しています。これは産業廃棄物の分類上、「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」に対応するものです。
建設系8品目は、法律上の独立した許可区分ではない
産業廃棄物は、廃棄物処理法に基づき、基本的に20種類に分類されています。
建設系8品目は、その20種類の中から、建設工事に関係するものとして8種類をまとめた呼び方です。
法律上、「建設系8品目」という独立した許可区分が設けられているわけではありません。
また、建設業者であるという理由だけで、8品目を一括して申請する義務があるわけでもありません。
例えば、金属くずだけを運搬する予定の事業者と、解体木材やがれき類なども運搬する予定の事業者では、必要な品目は異なります。
収集運搬業許可の品目を考える際に確認すべきなのは、実際に取り扱う予定の産業廃棄物の種類です。
20種類の全体像や分類の基本を知りたい方は、産業廃棄物20種類の一覧と分類の判断方法も参考にしてください。
大阪府の記入例は、全国共通の申請ルールではない
大阪府の2026年4月版「許可の手引き」には、建設等工事で発生する建設系廃棄物8品目について、事業計画の概要の記入例があります。
具体的には、大阪府・高槻市・八尾市・吹田市へ申請する場合、所定の建設系8品目について、予定排出事業場や予定運搬先を一定の方法で簡略に記載できる取扱いが示されています。
| 記載する内容 | 大阪府の記入例 |
|---|---|
| 予定排出事業場 | 大阪府内 |
| 予定運搬先 | 排出者指定の産業廃棄物処分業者 |
ただし、これは「事業計画の概要」の一部について認められる記載方法です。廃棄物の種類や運搬量など、申請に必要な事項を記載しなくてよいという意味ではなく、8品目が自動的に許可されるわけでもありません。
申請内容によっては、審査の際に具体的な名称や追加資料を求められることがあります。
また、大阪府内であっても、上記の4行政庁以外への申請に同じ省略記載を使えるとは限りません。 全国すべての自治体で認められる方法でもありません。対象外の申請先では、その行政庁の記入方法を確認してください。
出典:大阪府「事業計画の概要」公式記入例(PDF・印刷47ページ)
8品目の中でも、材質や発生工程によって分類が変わる
建設系8品目の一覧を使うとき、特に注意したい分類があります。
廃プラスチック類とゴムくず
産業廃棄物の「ゴムくず」は、基本的に天然ゴムくずを指します。一方、合成ゴムくずは「廃プラスチック類」に分類されます。
そのため、ゴム製の部材という理由だけで、すべてを「ゴムくず」として考えることはできません。
紙くず・木くず・繊維くず
この3種類には、排出する事業や発生工程などに関する条件があります。建設業に関係するものでは、工作物の新築・改築・除去に伴って生じた廃棄物が対象になります。
また、繊維くずは天然繊維と合成繊維の違いにも注意が必要です。合成繊維くずは、基本的に「廃プラスチック類」に分類されます。
がれき類とコンクリートくず
コンクリートの破片であれば、すべて同じ品目になるわけではありません。
工作物の新築・改築・除去に伴って生じたコンクリート破片は「がれき類」に該当します。一方、コンクリート製品の製造工程で発生した端材などは「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」に分類されます。
「解体工事ならがれき類、新築工事ならコンクリートくず」という区別ではありません。工作物の新築・改築・除去に伴って発生したものかどうかが重要です。
製造工程で出たものや、新築・解体工事で出たものの分類を具体例で確かめたい方は、がれき類とコンクリートくずの違い・必要な許可品目をご覧ください。
このように、建設系8品目では、種類の名称だけでなく、廃棄物の材質と発生状況を組み合わせて判断します。
建設系8品目はすべて必要?8品目だけでは足りない場合もある
建設系8品目の一覧を確認すると、「建設業者なら、最初から8品目すべてを申請した方がよいのでは」と考えるかもしれません。
しかし、必要な許可品目は、実際に収集運搬する予定の産業廃棄物によって異なります。
8品目の中に運搬予定のない種類があれば、その品目を必ず取得する必要があるわけではありません。反対に、8品目以外の廃棄物を運搬する予定があれば、その種類も確認する必要があります。
8品目すべてを取得する必要があるとは限らない
例えば、コンクリート構造物の解体工事に関係する廃棄物のうち、次の2種類だけを収集運搬する事業を予定しているとします。
| 運搬する予定の廃棄物 | 検討する品目 |
|---|---|
| 解体工事で生じたコンクリート破片 | がれき類 |
| 解体工事で生じた鉄筋くず | 金属くず |
この例では、まず「がれき類」と「金属くず」が必要な品目の候補になります。紙くず、繊維くず、ゴムくずなどについては、実際に運搬する予定がなければ、建設業者であるという理由だけで申請する必要はありません。
ただし、現実の解体工事では、コンクリートや鉄筋以外にも、木くず、廃プラスチック類、ガラスくずなどが発生する場合があります。そのため、この例は「運搬するものがコンクリート破片と鉄筋くずだけ」という条件での説明です。
反対に、店舗の内装リフォームや住宅の改修に関係する廃棄物を幅広く運搬する予定であれば、必要な品目の候補も増えます。
重要なのは、8品目を一つのセットとして考えるのではなく、それぞれの品目について具体的な運搬予定があるかを確認することです。
現在取り扱っている廃棄物だけでなく、許可取得後に具体的に運搬する予定の廃棄物も整理しておきましょう。申請する事業の範囲は、実際の運搬計画や使用する車両・運搬容器などとの関係も踏まえて検討する必要があります。
建設汚泥・廃油など、8品目以外も確認する
建設工事から発生する産業廃棄物は、建設系8品目だけではありません。工事内容によっては、8品目の一覧に含まれない産業廃棄物が関係します。
| 8品目以外の種類 | 関係する工事・廃棄物の例 |
|---|---|
| 汚泥 | 場所打ち杭工事や泥水を使う掘削工事などで発生する建設汚泥 |
| 廃油 | 防水工事などで発生する防水アスファルトやアスファルト乳剤等の使用残さ |
| 廃酸・廃アルカリ | 工事に伴う洗浄作業などで、実際に酸性・アルカリ性の廃液が発生する場合 |
例えば、杭工事で発生した建設汚泥を運搬する事業を予定している場合、「汚泥」について確認する必要があります。しかし、建設系8品目の中に「汚泥」は含まれていません。
同様に、廃油を運搬する予定があれば、8品目だけで足りるとは判断できません。
東京都環境局も、建設工事に伴って生じる廃棄物として、建設汚泥や廃油などを挙げています。
建設工事から発生する廃棄物だからといって、必ず建設系8品目のどれかに分類されるわけではないということです。
また、建設汚泥と建設発生土の区別にも注意が必要です。建設汚泥は産業廃棄物の「汚泥」に該当しますが、建設発生土は原則として廃棄物処理法上の廃棄物には該当しません。
見た目が泥状であるという理由だけで、すべてを汚泥と判断したり、すべてを土砂として扱ったりすることはできません。発生工程や性状などを踏まえて区別する必要があります。
掘削・杭工事で出るものが汚泥か土砂か迷う場合は、建設汚泥と建設発生土の違い・判断時点と運搬許可で、工法や排出時の状態から確認する方法を説明しています。
廃石膏ボード・混合廃棄物・石綿を含む廃棄物にも注意する
建設系8品目の範囲を考える際には、名称だけでは分類や取扱いを判断しきれないものにも注意が必要です。
① 廃石膏ボード
内装工事や解体工事では、廃石膏ボードが発生する場合があります。廃石膏ボードには、石膏部分と表面の紙など、異なる素材が含まれています。
東京都の分類資料では、石膏ボードくずは「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」の具体例として挙げられています。
一方、京都市の公式分類検索では、石膏ボードについて「紙くず」と「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」の2種類が示されています。
このように、公的な分類例でも、廃石膏ボードには複数の品目が関係する場合があります。
ただし、京都市の例を、全国すべての申請先で同じ品目の組み合わせが必要になるという意味に読み替えることはできません。実際の許可品目を判断する際は、廃棄物の構成や申請先の取扱いを確認してください。
紙が付いた状態や、紙を分離した状態で何を確認するかは、廃石膏ボードの分類と必要な許可品目で詳しく説明しています。
② 建設混合廃棄物
解体工事やリフォーム工事では、廃プラスチック類、木くず、金属くずなどが混在して発生する場合があります。こうした廃棄物は、一般に「建設混合廃棄物」と呼ばれます。
ただし、建設混合廃棄物は、建設系8品目に追加される独立した9番目の許可品目ではありません。 産業廃棄物20種類とは別の21種類目でもありません。
混合廃棄物を運搬する場合は、何が含まれているかを確認し、関係する産業廃棄物の種類を考えます。さらに、混合された状態での運搬方法や、運搬先の受入条件も確認する必要があります。
複数の素材が混ざったものの確認方法や、現在の許可にない品目を追加する場合の考え方は、産業廃棄物収集運搬業許可の必要品目の選び方をご覧ください。
③ 石綿を含む建材
建物の解体・改修工事では、石綿を含む建材が発生する可能性があります。石綿が関係する場合は、通常の産業廃棄物の種類に加え、次の区分を確認する必要があります。
| 区分 | 基本的な考え方 |
|---|---|
| 石綿含有産業廃棄物 | 廃石綿等を除き、法令上の石綿含有条件を満たす産業廃棄物 |
| 廃石綿等 | 飛散性の高い石綿関係の廃棄物などで、特別管理産業廃棄物に該当するもの |
両者は異なる区分です。特に「廃石綿等」は特別管理産業廃棄物に該当するため、通常の産業廃棄物収集運搬業許可だけで収集運搬できるものではありません。
また、石綿含有産業廃棄物についても、許可の事業範囲や運搬方法に関する確認が必要です。
建設系8品目が許可の範囲に入っているだけで、石綿を含む廃棄物まで無条件に運搬できると判断しないようにしましょう。
工事で発生した廃材と、現場に残された家具・備品などは区別する
建物の中に残された家具、ロッカー、家電製品などが、すべて建設工事に伴って発生した廃棄物になるわけではありません。
例えば、大阪府の公式FAQでは、建物内に残された固定されていない什器・備品などについて、原則として残存物の持主などが排出事業者になると説明しています。
そのため、工事によって発生した廃材と、工事前から建物に残されていた不要物は区別する必要があります。現場にあるという理由だけで、すべてを建設系8品目に当てはめないことが大切です。
参考:大阪府「建設工事から生ずる産業廃棄物のよくあるご質問」
自社の工事では何品目必要?申請前の確認手順
では、建設業者が産業廃棄物収集運搬業許可を取得するとき、自社に必要な品目はどのように整理すればよいのでしょうか。
最初に行いたいのは、工事内容から、実際に運搬する予定の廃棄物を書き出すことです。
建設業という業種名だけで品目を決めるのではなく、自社が関係する工事と、運搬する予定の廃棄物を具体的にしていきます。
なお、ここでは他人から委託を受けて産業廃棄物を収集運搬する事業を主に想定しています。元請業者が自ら排出した廃棄物を運搬する場合など、収集運搬業許可が不要となるケースについては、後ほど区別して説明します。
工事内容から運搬予定の廃棄物を書き出す
同じ建設業でも、解体工事、内装工事、設備工事、土木工事などによって発生する廃棄物は異なります。
| 主な工事 | 運搬する廃棄物の例 | 確認する品目の例 |
|---|---|---|
| コンクリート構造物の解体 | コンクリート破片、鉄筋くず | がれき類、金属くず |
| 木造建物の解体 | 解体木材、金属部材、コンクリート破片 | 木くず、金属くず、がれき類など |
| 内装リフォーム | 木下地、廃石膏ボード、樹脂製建材、金属部材 | 木くず、ガラスくず等、紙くず(廃石膏ボードの構成・申請先の取扱いによる)、廃プラスチック類、金属くずなど |
| 配管・設備工事 | 金属管、塩ビ管、撤去に伴うコンクリート破片 | 金属くず、廃プラスチック類、がれき類など |
| 杭工事・掘削工事 | 建設汚泥、コンクリート破片 | 汚泥、がれき類など |
表中の「ガラスくず等」は、「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」の略記です。
この表は、工事内容から廃棄物の種類を考えるための例です。実際の工事で表の廃棄物が必ず発生するという意味ではありません。また、表に示した品目を取得すれば、その工事で発生するすべての廃棄物を運搬できるという意味でもありません。
例えば、内装リフォームでも、壁紙の張り替えだけを行うのか、壁下地や床材まで撤去するのかによって、発生する廃棄物は異なります。同じ解体工事でも、木造建物と鉄筋コンクリート造の建物では、運搬するものの種類が変わります。
そのため、工事名から品目を決めるのではなく、工事で実際に何を撤去し、何を運搬するかを確認することが重要です。
具体例|内装リフォーム工事の廃材を運搬する場合
例えば、店舗や事務所の内装改修工事に伴う廃材について、元請業者から適法に委託を受け、収集運搬する事業を始める会社があるとします。
主に取り扱うのは、間仕切り壁や内装下地の撤去・改修で発生する廃棄物です。元請業者から委託を受けて運搬する予定のものを、次のように整理します。
| 運搬予定の廃棄物 | 検討する品目 | 追加で確認すること |
|---|---|---|
| 撤去した木下地 | 木くず | 工作物の改築・除去に伴って発生したものか |
| 廃石膏ボード | ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず/構成や申請先の取扱いに応じて紙くず | 紙が付いた状態か、ほかの廃材が混ざっているか、申請先ではどの品目を求めるか |
| 塩ビ製の建材くず | 廃プラスチック類 | ほかの素材との混合・付着がないか |
| 金属製の下地材 | 金属くず | ほかの廃棄物と混在していないか |
この例では、建設系8品目のうち複数の種類が必要になる可能性があります。
一方、天然ゴムくずを運搬する予定がないのであれば「ゴムくず」が必要になるとは限りません。また、コンクリート破片を運搬する予定がなければ、今回の事業計画で「がれき類」が必要かどうかも検討できます。
ただし、今後の仕事でコンクリート床の撤去や建物の部分解体に伴う廃棄物も運搬する予定であれば、「がれき類」が候補になる可能性があります。
このように、現在予定している仕事だけでなく、許可取得後に具体的に取り扱う予定の廃棄物まで考えることが大切です。
なお、廃石膏ボードの「紙くず」は、公的な分類例を踏まえて申請先で確認する候補として示しています。「ガラスくず、コンクリートくず及び陶磁器くず」と「紙くず」の両方を、全国一律に取得する必要があると断定したものではありません。
申請前に確認したい6つの項目
自社に必要な品目を整理するため、次の自己点検表を活用してください。
| 確認項目 | 自社の予定・確認メモ | 決定状況 |
|---|---|---|
| ① 工事内容:どのような工事に関わるか | ________ | □決定 □候補 □未定 |
| ② 運搬する廃棄物:具体的に何を運ぶか | ________ | □決定 □候補 □未定 |
| ③ 8品目との照合:どの品目が関係するか | ________ | □確認済 □要確認 |
| ④ 8品目以外・特殊な区分:汚泥・廃油・石綿などが関係するか | ________ | □確認済 □要確認 |
| ⑤ 運搬する立場:元請による自己運搬か、委託を受ける運搬か | ________ | □確認済 □要確認 |
| ⑥ 許可の状況:新規申請か、既存の許可で足りるか | ________ | □確認済 □要確認 |
これは、必要な許可品目を整理するための自己点検表です。法律で定められた6つの許可要件ではありません。
まずは、分かる範囲で自社の予定を書き出してください。
例えば、運搬する廃棄物が「解体ごみ」「内装廃材」という状態であれば、具体的に何が含まれているのかを確認します。木材、金属、樹脂、石膏ボードなどが含まれていれば、それぞれについて分類を考えます。
また、汚泥や廃油などが発生する工事であれば、建設系8品目以外も検討します。石綿などが関係する可能性がある場合は、通常の品目分類とは別に、必要な区分や取扱いを確認してください。
「未定」「要確認」が残っている場合は、その項目について必要な情報を集めることが次の作業です。
品目の候補を挙げるだけでなく、実際の運搬予定と照らし合わせて確認することが大切です。
元請業者・下請業者のどちらが運搬するかも確認する
必要な品目を考える際には、誰が収集運搬するのかも整理しておきましょう。
建設工事に伴って発生する廃棄物については、廃棄物処理法第21条の3第1項により、原則として元請業者が排出事業者となります。
元請業者が自ら排出した廃棄物を自ら運搬する場合、通常、産業廃棄物収集運搬業の許可は必要ありません。ただし、廃棄物の収集運搬基準などは守る必要があります。
一方、下請業者が元請業者の廃棄物を運搬する場合は、原則として適切な委託関係と収集運搬業許可が必要です。
法令には一定の条件を満たす下請業者の運搬について例外がありますが、「自社が施工した工事で発生した廃棄物だから」という理由だけで、無許可で運搬できるわけではありません。
詳しくは、産業廃棄物収集運搬業許可とは?自己運搬との違いで確認してください。
ここで重要なのは、必要な廃棄物の品目を判断することと、その運搬に許可が必要かを判断することは別の問題だという点です。
必要な品目の候補が決まったら、許可範囲と運搬計画を確認する
必要な品目の候補が整理できたら、次は実際の許可申請へ進むための確認を行います。
すでに収集運搬業許可を持っている場合
現在の許可証に記載された「事業の範囲」を確認します。これから運搬する予定の廃棄物が、現在の許可範囲に含まれているかを確かめてください。
取り扱う産業廃棄物の種類を追加する場合は、原則として事業範囲変更許可申請を検討する必要があります。単なる変更届で品目を追加できるわけではありません。
大阪府の公式案内でも、事業の範囲の変更は変更許可申請として区別されています。
これから新規で申請する場合
必要な品目を整理したうえで、次の内容も具体化します。
- どの工事現場から廃棄物を積み込むのか
- どの処分施設などへ運搬する予定か
- どの車両・運搬容器で運ぶのか
- 飛散・流出などをどのように防止するか
- どの都道府県で積込み・荷卸しを行うのか
- 途中で積替え・保管をする予定があるか
例えば、がれき類を運搬する予定であれば、その量や性状に適した車両・運搬方法を検討します。廃プラスチック類や紙くずなどを運搬する場合も、飛散を防止するための容器や積載方法などを確認する必要があります。
これらは品目の選択とは別の確認事項ですが、実際に申請する事業の範囲や運搬計画と整合させる必要があります。
品目・運搬元・運搬先・数量・車両などを、申請前に一つの計画へまとめる方法は、産廃収集運搬業許可の事業計画と準備する内容で確認できます。
個別の条件を詳しく確認したい方は、車両・運搬容器の確認ポイント、複数県で収集運搬する場合の許可地域、積替え保管のあり・なしの判断方法をご覧ください。
必要な許可品目の一般的な選び方は、産業廃棄物収集運搬業許可で必要な品目の確認方法で詳しく説明しています。
建設系8品目は、建設工事で発生する代表的な産業廃棄物を整理する際に役立つ呼び方です。しかし、建設業者だから8品目すべてが必要というわけではなく、8品目を取得すれば、すべての建設廃棄物を運搬できるわけでもありません。
まずは自社が関係する工事内容と、実際に運搬する予定の廃棄物を書き出すこと。
そこから8品目のうち必要な種類を確認し、汚泥・廃油などの8品目以外の廃棄物や、石綿などの特殊な取扱いが関係しないかを調べましょう。
さらに、誰が排出し、誰が運搬するのかを整理したうえで、必要な許可の範囲を確認します。
実際の運搬予定と許可の事業範囲を一致させることが、適切な申請準備につながります。
分類や必要品目を確認しても個別の申請内容に迷う場合は、事務所のお問い合わせフォームから相談先として問い合わせることもできます。相談前に、工事内容・運搬予定の廃棄物・現在の許可の有無を整理しておくと、具体的な状況を伝えやすくなります。


