【2026年版】産業廃棄物収集運搬業許可の完全ガイド|要件・費用から更新・罰則まで全網羅

【結論】産業廃棄物収集運搬業許可とは?

産業廃棄物収集運搬業許可とは、他人の産業廃棄物を運搬して収益を得るために必須となる「事業の免許」です。

無許可営業には「懲役5年以下」という重い罰則があり、元請けからの信頼を得て事業を拡大するための、最初にして最大の関門となります。

行政書士 小野馨
こんにちは!
産業廃棄物の教科書 行政書士の小野馨です。
今回は、産廃ビジネスの必須パスポート【産業廃棄物収集運搬業許可】について、全容を徹底解説します。

「元請けから許可を取るように言われたが、何から手をつければいいかわからない」
「自分で申請しようとしたが、要件が複雑すぎて挫折しそうだ」

産業廃棄物の運搬は、一般の物流とは異なり、廃棄物処理法という極めて厳しい法律で規制されています。

許可を取るための講習会」「経理的基礎」「車両要件といった入り口のハードルだけでなく、許可後のマニフェスト管理」や「表示義務」を怠れば、最悪の場合、逮捕されるリスクすらあります。

この記事は、これから許可を取得する方はもちろん、すでに許可をお持ちの方にとっても、更新や変更、コンプライアンス確認のための「完全バイブル(辞書)」として活用できるよう、必要な情報をすべて網羅しました。

各項目の詳細については、専門の個別記事への案内も用意しています。

今のあなたに必要な情報を、ここから見つけてください。

【警告】「知らなかった」では済まされません。
無許可営業や名義貸しには、「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金」という極めて重い刑罰が科されます。事業を守るため、正しい法知識を武装してください。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 許可取得に必要な「4大要件」と欠格事由
  • ✅ 申請にかかる費用・期間と、プロに依頼するメリット
  • ✅ 許可後の義務(マニフェスト・表示・携帯・帳簿)
  • ✅ 軽トラ、レンタカー、一人親方などの個別事例

産業廃棄物収集運搬業許可とは?【ビジネスのパスポート】

産業廃棄物収集運搬業許可とは、排出事業者(ゴミを出す会社)から委託を受け、その産業廃棄物を処分場まで運搬する事業を行うために不可欠な法廷許可です。

建設現場や工場から出る廃棄物は、家庭ごみとは全く異なる「廃棄物の処理及び清掃に関する法律(廃棄物処理法)」という厳格なルールで管理されています。

この許可を持たずに他人の廃棄物を運搬することは、無免許運転でトラックを走らせるのと同じ、いやそれ以上に社会的な責任を問われる行為です。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「うちは下請けだから、元請けの許可証のコピーを持っていればいいと思っていた」

これは私が相談現場で最も耳にする「致命的な勘違い」です。

下請け業者が自社のトラックで廃棄物を運ぶ場合、たとえ元請けの指示であっても、下請け業者自身が許可を持っていなければ「無許可営業」となります。

警察の検問で発覚し、工事がストップした事例は枚挙に暇がありません。

許可が必要なケース・不要なケース(自社運搬・専ら物)

すべての運搬に許可が必要なわけではありません。

法律上、許可が不要な例外規定が存在します。

最も代表的なのが自社運搬です。

自ら排出した廃棄物を、自社の車両で、自社の社員が運搬する場合は、収集運搬業の許可は不要です。

ただし、これには厳しい条件があり、運搬車両への表示義務や書面の携帯義務は発生します。

一方、「他人の廃棄物」を有償・無償問わず運搬する場合は、原則として許可が必要です。

また、「専ら物(古紙、くず鉄、空き瓶、古繊維)」のみを運搬する場合も許可は不要ですが、現在の産廃ビジネスにおいては限定的なケースと言えるでしょう。

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無許可営業の代償(懲役5年・罰金1000万円のリスク)

許可が必要であるにもかかわらず無許可で営業した場合、あるいは他人から名義を借りて営業した場合(名義貸し)、待ち受けているのは行政処分だけではありません。

廃棄物処理法第25条に基づき、「5年以下の懲役」もしくは「1,000万円以下の罰金」、またはその両方(併科)という、日本の法律の中でも極めて重い刑事罰が科されます。

これは法人に対しては「3億円以下の罰金」まで跳ね上がります。

また、「名義貸し」も同等の重罪です。

「許可を持っている知人の名前を借りて運ぶ」ことは絶対に許されません。

一度でも刑罰を受けると、その後5年間はいかなる許可も取れなくなり(欠格要件)、事実上の廃業に追い込まれます。

👉 詳しくはこちら(クラスター記事へ)

【罰則一覧】無許可営業・名義貸しのリスクとは?営業停止と取消処分の基準【準備中】

【種類】普通産廃と特別管理産業廃棄物(特管)の違い

産業廃棄物収集運搬業許可には、大きく分けて2つの種類があります。

  • 産業廃棄物収集運搬業許可(普通産廃):がれき類、廃プラスチック類、金属くずなど、通常の事業活動に伴う廃棄物。
  • 特別管理産業廃棄物収集運搬業許可(特管):爆発性、毒性、感染性のある廃棄物(廃油、廃酸、医療廃棄物など)。

取り扱う品目によって取得すべき許可が異なります。

「普通産廃」の許可だけでは「特管」を運ぶことはできず、その逆もまた然りです。

事業計画に合わせて、適切な許可、および品目を選定する必要があります。

👉 詳しくはこちら(クラスター記事へ)

特別管理産業廃棄物収集運搬業許可とは?要件と普通産廃との違いを解説【準備中】

📌 この章のポイント

  • ✅ 他人の廃棄物を運ぶなら、原則として許可は必須。
  • ✅ 無許可・名義貸しは「懲役5年・罰金1000万」の重罪。
  • ✅ 自社運搬は許可不要だが、車両表示等の基準遵守が必要。
  • ✅ 危険物を運ぶなら「特別管理産業廃棄物」の許可が必要。

許可取得の「4大要件」完全チェックリスト

産業廃棄物収集運搬業許可を取得するためには、法律で定められた4つの基準をすべて満たす必要があります。

これらは一つでも欠ければ許可は下りません。

逆に言えば、この4つさえクリアできれば、許可取得は目前です。

漠然とした不安を解消するために、各要件のポイントを押さえましょう。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「書類は完璧なのに、申請できない」という事態が頻発しています。

原因の9割は「講習会の予約が取れない」ことです。

現在、産廃の講習会は非常に混雑しており、2〜3ヶ月待ちもザラです。

会社設立や車両購入よりも先に、まずは「講習会の空き状況」を確認することが、最短で許可を取るための鉄則です。

【要件1】講習会の修了(誰が受ける?有効期限は?)

申請者(法人の場合は役員や政令で定める使用人、個人の場合は事業主)が、公益財団法人日本産業廃棄物処理振興センター(JWセンター)が実施する講習会を受講し、修了試験に合格しなければなりません。

重要なのは「誰が受けるか」です。

単なる運転手や平社員では認められません。登記簿上の取締役や、支店長クラスの権限を持つ者が受講する必要があります。

  • 新規許可講習:新たに許可を取る場合(有効期限5年)
  • 更新許可講習:すでに許可を持っており更新する場合(有効期限2年)

修了証には有効期限があるため、計画的な受講が求められます。

👉 詳しくはこちら(クラスター記事へ)

【最新版】産廃講習会の日程・申し込み方法・試験難易度を完全解説【準備中】

【要件2】経理的基礎(赤字・債務超過でも取れるか?)

「事業を継続して行うための経済的な基盤があるか」が審査されます。

具体的には、直近3期分の決算書(個人の場合は確定申告書)を提出します。

ここで多くの方が不安に感じるのが「赤字決算」「債務超過」です。

結論から申し上げますと、赤字でも許可取得は可能です。

ただし、単に決算書を出すだけでは不許可になる可能性があります。

財務状況が悪い場合は、「中小企業診断士や公認会計士による診断書」や「今後の収支改善計画書」を追加提出することで、経理的基礎を有していることを証明する必要があります。

【要件3】適法な運搬施設(車両・容器・駐車場の基準)

運搬する廃棄物の性状に応じた「車両」「運搬容器」そして「駐車場」が確保されている必要があります。

  • 運搬車両:車検証の所有者または使用者が申請者本人であること。土砂禁止車両でがれき類を運ぶことはできません。
  • 運搬容器:飛散・流出を防ぐためのドラム缶やフレコンバッグ等が必要です。
  • 駐車場:使用権原(自己所有または賃貸借契約)があり、都市計画法や農地法に違反していない場所であること。

特に注意が必要なのは、車検証の書き換えや、駐車場の用途地域です。

【要件4】欠格要件(役員の過去・暴力団排除)

申請者や役員、株主などが、法律で定める「欠格要件」に該当していないことが絶対条件です。

参考

例えば、過去5年以内に禁錮以上の刑に処せられた場合や、廃棄物処理法違反で罰金刑を受けた場合などが該当します。

また、暴力団員や、暴力団員でなくなってから5年を経過しない者も許可を取得できません。

これは本人の申告だけでなく、警察庁への照会等を通じて厳格に調査されます。

👉 詳しくはこちら

【自己診断】産廃許可の欠格要件リスト|これに当てはまると許可は取れない【準備中】

📌 この章のポイント

  • ✅ 講習会は「役員」が受講必須。予約は最優先で確保する。
  • ✅ 赤字でも「追加資料」でリカバリー可能。諦める前にプロに相談を。
  • ✅ 車両と駐車場は「使用権限」と「適法性」が審査される。
  • ✅ 過去の犯罪歴や暴力団関係は厳密にチェックされる(欠格要件)。

車両と設備の具体的基準【車検証・ナンバープレート】

産業廃棄物の収集運搬において、「どんな車でもいい」わけではありません。

しかし、多くの事業者が恐れているような「特殊な高級車両」が必ずしも必要なわけではありません。

法律が求めているのは「廃棄物を飛散・流出させず、悪臭を漏らさない」こと。

この基準さえクリアできれば、コストを抑えた既存車両での許可取得も十分に可能です。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「土砂禁ダンプ」で「がれき類」を申請しようとして不許可になるケースが後を絶ちません。車検証の備考欄に『土砂等運搬禁止』と書かれている車両では、土砂やコンクリートくず等の「がれき類」を運ぶ許可は下りません。車両を購入する前に、必ず車検証の備考欄を行政書士に見せてください。

使用可能な車両(トラック・ダンプ・塵芥車・軽トラ)

原則として、廃棄物が飛散・流出しない構造であれば車種は問われません。

  • 平ボディトラック:最も一般的。シート掛け等で飛散防止措置が必要です。
  • ダンプ:荷降ろしが容易。土砂禁ダンプの場合は運べる品目に制限あり。
  • パッカー車(塵芥車):廃プラスチックや紙くず等の圧縮運搬に最適。
  • 軽トラック:もちろん許可取得可能です。小回りが利くため、リフォーム現場などで重宝されます。

ただし、乗用車(セダンやバン)の場合、荷室と客室が区分されていないと許可が下りない自治体も多いため注意が必要です。

緑ナンバー(営業用)と白ナンバー(自家用)の関係

ここが最大の誤解ポイントであり、コスト削減の要です。

一般的な物品運送業(引っ越しや宅配便)では「緑ナンバー」が必須ですが、産業廃棄物収集運搬業においては「白ナンバー(自家用)」で問題ありません。

もちろん、産廃許可と同時に「一般貨物自動車運送事業」も行う場合は緑ナンバーが必要ですが、産廃専業であれば、維持費の高い緑ナンバーを取得する必要はなく、通常の白ナンバー車両で許可を取得し、収益を上げることが可能です。

👉 詳しくはこちら(クラスター記事へ)

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リース・レンタカーを使用する場合の「使用承諾書」

車両は必ずしも自己所有である必要はありません。

リース契約や割賦購入(ローン)中の車両でも申請可能です。

ただし、車検証の「使用者」が申請者本人になっていれば問題ありませんが、「所有者」がディーラーやリース会社になっている場合、または長期レンタカーのように「使用者」も異なる場合は、所有者からの「車両使用承諾書」の提出が求められることがあります。

※なお、数日単位の短期レンタカーで「許可申請(車両登録)」をすることは、継続的な使用権限がないため、原則として認められません。

車両への表示義務(マグネット・ステッカー)と書面備え付け

許可を取得し、実際に運搬を行う際には、車両の両側面に所定の情報を表示する義務が発生します(施行規則第7条の2の2)。

【表示すべき事項】
1. 産業廃棄物収集運搬車である旨
2. 氏名または名称(会社名)
3. 許可番号(下6桁以上)

これらは車体に直接塗装する必要はなく、取り外し可能なマグネットシートでの運用が一般的です。

また、車内には常に「許可証の写し」を携帯しておく義務があります。これらを怠ると、現場での取り締まり対象となります。

👉 詳しくはこちら(クラスター記事へ)

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📌 この章のポイント

  • ✅ 産廃収集運搬は「白ナンバー」でOK。コストを抑えて参入可能。
  • ✅ 軽トラでも許可は取れる(ただし積載量と飛散防止に注意)。
  • ✅ リース車はOKだが、車検証の「使用者」名義を確認すること。
  • ✅ 走行時は「マグネット表示」と「許可証の写し携帯」が絶対義務。

申請にかかる「費用」と「期間」の目安

産業廃棄物収集運搬業許可は、決して安い買い物ではありません。

しかし、これを「コスト」と捉えるか、将来の売上を作るための「投資」と捉えるかで、その後の行動が変わります。

ここでは、避けて通れない「役所に払う手数料(法定費用)」と、手続きにかかる「標準的な期間」、そしてプロに依頼する場合の費用対効果をシビアに算出します。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「東京の現場から千葉の処分場へ運ぶ」場合、許可はいくつ必要でしょうか? 正解は「東京都」と「千葉県」の2つです。積む場所と降ろす場所、それぞれの自治体の許可が必要です。つまり、申請手数料も「81,200円 × 2 = 162,400円」かかります。見積もりの段階でこの計算が抜けていると、資金計画が狂います。

法定費用(証紙代)と行政書士報酬の相場

まず、誰が申請しても必ずかかるのが、自治体に納める「申請手数料(証紙代)」です。

区分 申請手数料(1自治体あたり)
新規許可申請 81,200円
更新許可申請 73,000円
変更許可申請 71,000円

これに加え、行政書士に依頼する場合は報酬が発生します。一般的な相場は、新規申請で10万円〜15万円(税別)前後です。

「高い」と感じるかもしれませんが、これには「公的書類(住民票や納税証明書)の収集代行」「申請書の作成」「役所への代理提出」のすべてが含まれています。

申請から許可までの標準処理期間(自治体ごとの差)

申請書を窓口に提出してから、実際に許可証が手元に届くまでの期間を「標準処理期間」と呼びます。

  • 標準処理期間:約60日(2ヶ月)

これはあくまで「役所の審査期間」です。

その前の「書類作成・公的書類収集」に約1ヶ月、さらにその前の「講習会の受講・結果待ち」に数週間〜数ヶ月かかります。

つまり、思い立ってから許可が下りるまで、トータルで3ヶ月〜4ヶ月は見込んでおく必要があります。

「来週から現場に入りたい」という要望は物理的に不可能ですので、早めの着手が鉄則です。

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【比較表】自分で申請(DIY)vs 行政書士に依頼

「自分でやれば無料」というのは幻想です。

あなたの時給を計算に入れた場合、どちらが得か比較してみましょう。

項目 自分で申請(DIY) 行政書士に依頼(プロ)
費用 法定費用のみ(最安) 法定費用 + 報酬
手間・時間 役所へ平日に何度も通う
公的書類を自ら収集
マニュアル読解に数十時間
丸投げでOK
(本業に専念できる)
リスク 書類不備による補正地獄
許可が遅れ、現場を失注する
一発受理で最短取得
期限管理も安心
対応エリア 近場しか行けない
(遠方は交通費がかさむ)
全国対応可能
(郵送・代理申請)

もしあなたが「平日の日中に何度も役所に行ける暇」があり、「複雑な手引きを読み解くのが趣味」であれば、ご自身で申請されるのも良いでしょう。

しかし、「現場に出て稼ぎたい」「面倒な事務作業はしたくない」とお考えであれば、専門家に依頼することで、結果的にコストパフォーマンスは最大化されます。

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産廃許可を行政書士に頼むメリット・デメリット|報酬相場と選び方【準備中】

📌 この章のポイント

  • ✅ 申請手数料は「1自治体につき81,200円」かかる。
  • ✅ 申請から許可証が届くまでは「標準で2ヶ月」かかる。
  • ✅ 講習会予約を含めると、トータル3〜4ヶ月前からの準備が必要。
  • ✅ 「平日動けない」ならプロに依頼すべき。機会損失を防げる。

許可後の「運用と管理」【守りの鉄則】

許可証が手元に届いた瞬間、あなたは「一般の運送業者」から「産業廃棄物処理業者」という、極めて高い公共性と責任を持つ立場に変わりました。

許可は「取って終わり」ではありません。むしろ、そこからがスタートです。

日々の業務にはマニフェスト管理や帳簿の記帳が義務付けられ、少しの変更でも役所への届出が必要です。

これらを怠ると、最悪の場合、許可の取消し(営業停止)処分を受けることになります。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「役員の自宅が変わっただけだから、届け出なくていいよね?」

これは非常に危険な判断です。

役員の住所変更も、変更後30日以内の届出が必要です。

さらに怖いのは、この「変更届漏れ」が5年後の更新時に発覚し、始末書の提出を求められたり、建設業許可など他の許認可手続きにも悪影響を及ぼしたりすることです。

変更があったら、まずは行政書士に一報を入れる癖をつけてください。

5年ごとの「更新許可申請」と講習会の再受講

産業廃棄物収集運搬業の許可有効期間は「5年間」です。

運転免許証と同様に、有効期限が切れる前に「更新許可申請」を行わなければ、許可は失効し、その瞬間から営業ができなくなります。

産廃許可の更新期限が切れ」になって慌ててとボコんで来られる方もいますが、更新のためには、再びJWセンターの講習会(更新講習)を受講し、修了する必要があります。

更新講習は新規講習よりも時間は短いですが、予約が取りにくい状況は変わりません。期限の半年前には準備を始めるのが鉄則です。

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忘れがちな「変更届」(役員・車両・住所の変更)

事業を行っていれば、様々な変化が生じます。

以下のような変更があった場合、原則として10日以内(法人登記を伴う場合は30日以内)に「変更届」を提出しなければなりません。

  • 車両の増減:トラックを買い替えた、増やした、廃車にした。
  • 役員の変更:取締役が辞任した、新任した、代表者が変わった。
  • 住所・本店の変更:会社が引っ越した、役員が引っ越した。
  • 駐車場の変更:車庫を移動した。

特に「車両の入替」は頻繁に発生しますが、新しい車両は「変更届を出し、許可証の書き換え(あるいは副本への記載)」が完了するまで、産廃運搬には使えませんので注意が必要です。

マニフェスト(産業廃棄物管理票)の運用と帳簿の保存

「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」とは、廃棄物の流れを把握し、不法投棄を防ぐための伝票です。

収集運搬業者は、排出事業者からマニフェストを受け取り、処分業者へ回付し、最終的に運搬終了の報告を行う義務があります。

また、マニフェストとは別に「帳簿(ちょうぼ)」の備え付けも義務付けられています。

「いつ、どこで、何を、どれだけ運んだか」を記録し、これらを5年間(マニフェストの写しも5年間)保存しなければなりません。

近年では、紙の手間を省く電子マニフェストの導入が進んでいます。

コスト削減とコンプライアンス強化の観点から、電子化を強く推奨します。

委託契約書の締結義務と記載事項

運搬業務を始める前に、必ず排出事業者(ゴミを出す会社)と「書面による委託契約」を結ばなければなりません。

口頭での約束は違法です。

また、契約書には「運搬する廃棄物の種類」「運搬区間」「委託料」などを法定記載事項として盛り込む必要があります。

注意すべきは、収集運搬業者が処分業者と契約するのではなく、「排出事業者」が「収集運搬業者」および「処分業者」とそれぞれ直接契約する(二者間契約)のが原則であるという点です。

📌 この章のポイント

  • ✅ 許可は5年更新。更新講習の受講を忘れないこと。
  • ✅ 車両や役員が変わったら「すぐに」変更届を出す。
  • ✅ マニフェストと帳簿は5年間保存。電子化がおすすめ。
  • ✅ 仕事を始める前に必ず「委託契約書」を交わすこと。

難関ケース・特殊ケースの攻略法

産業廃棄物ビジネスを拡大していくと、単純な「右から左への運搬」だけでは効率が悪くなる場面が出てきます。

そこで検討されるのが、より高度な許可形態や、関連する他業種許可との組み合わせです。

これらはハードルが高い反面、取得できればライバルとの強力な差別化要因となり、収益構造を劇的に改善するポテンシャルを秘めています。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「とりあえず広い空き地があるから、そこでゴミを仕分けしたい」
これは最も危険な発想です。許可証に「積替え保管を除く」と書かれているのに、自社敷地で廃棄物を降ろして選別作業を行うと、それは即座に「無許可の処分業」または「無許可の積替え保管」とみなされ、逮捕事案になり得ます。保管をしたいなら、正規の手順で「積替え保管あり」の許可を取るしか道はありません。

積替え保管を含む許可(ハードルの高さと土地要件)

通常、収集運搬業許可は「積替え保管を除く」という条件付きで発行されます。

これは「排出場所から処分場まで、どこにも立ち寄らず直行しなさい」という意味です。

これに対し、積替え保管を含む許可を取得すれば、自社の施設で廃棄物を一時的に保管し、ある程度溜まってから大型車でまとめて運ぶといった効率的な運用が可能になります。

しかし、この許可取得は至難の業です。

  • 土地の要件:用途地域などの厳しい制限をクリアすること。
  • 設備の要件:高い塀、排水設備、悪臭防止対策など。
  • 事前協議:申請前に近隣住民への説明会や、自治体との長い事前協議が必要。

通常の許可が2ヶ月で取れるのに対し、積替え保管は半年〜1年以上かかるプロジェクトになります。

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建設業許可との同時取得(一人親方・工務店向け戦略)

建設業者(解体業、リフォーム業など)にとって、産廃許可は「最強のサブウェポン」です。

通常、建設現場から出るゴミ(自社が元請けとして排出したもの)は「自社運搬」として許可不要で運べます。

しかし、以下のようなケースでは産廃許可が必須になります。

  • 下請けとして現場に入り、ゴミを運ぶ場合。
  • 他社の現場のゴミもついでに運んであげる場合。

「建設業許可」「産廃収集運搬業許可」の2枚看板を持つことで、元請け・下請けどちらの立場でも柔軟に動けるようになり、仕事の取りこぼしがなくなります。

また、資産要件や公的書類など、申請データの多くを流用できるため、同時に依頼することで行政書士報酬を抑えられるメリットもあります。

👉 詳しくはこちら(クラスター記事へ)

建設業許可と産廃許可はセットで取るべき?メリットと同時申請の割引【準備中】

📌 この章のポイント

  • ✅ 「積替え保管」は効率的だが、取得難易度とコストが非常に高い。
  • ✅ 安易な自社保管は違法行為(無許可営業)になるので厳禁。
  • ✅ 建設業者は「下請け」として運ぶなら産廃許可が必須。
  • ✅ 2つの許可をセットで持つことで、受注の幅が大きく広がる。

よくある質問(FAQ)とトラブル回避

産業廃棄物のルールは非常に細かく、現場判断に迷うことが多々あります。

しかし、「知らなかった」では警察や行政には通用しません。

ここでは、当事務所に寄せられる相談の中から、特にトラブルになりやすい項目を厳選して回答します。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「通過するだけの県も許可が必要?」
これは非常によくある質問です。答えは「不要」です。許可が必要なのは「ゴミを積む場所」と「ゴミを降ろす場所」の自治体のみです。
例:東京都(積込)→ 埼玉県(通過)→ 群馬県(荷降ろし)の場合、許可が必要なのは「東京」と「群馬」だけで、埼玉の許可は不要です。

Q. 許可証の「原本」を全車両に積む必要がありますか?

A. いいえ、原本は会社で保管し、車両には「写し(コピー)」を携帯してください。

法律上、産業廃棄物を運搬する車両には、常に「許可証の写し」を携帯する義務があります(原本を積む必要はありません)。

複数の車両がある場合は、その台数分だけコピーを用意し、各車両のダッシュボード等に入れておいてください。

警察の検問や、処理場への搬入時に提示を求められた際、これがないと搬入を拒否されたり、指導の対象となったりします。

Q. 知り合いに「名義貸し」を頼まれたのですが違法ですか?

A. 完全に違法です。絶対に断ってください。

「今回だけ俺の代わりに運んで、お前の会社の許可証を見せておいてくれ」
これは典型的な「名義貸し」という犯罪行為です。

頼んだ方だけでなく、貸した方も同様に罰せられます。

罰則は「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金」と極めて重く、一度でも発覚すれば、あなたの苦労して取った許可は取り消され、会社そのものが潰れる可能性があります。友情で法は曲げられません。

Q. 一人親方(個人事業主)でも許可は取れますか?

A. はい、法人・個人問わず取得可能です。

一人親方であっても、講習会の受講、経理的基礎、車両の確保といった要件さえ満たせば、問題なく許可は取得できます。

建設業の一人親方が、現場のゴミを自分で運ぶために取得するケースは非常に多いです。

ただし、申請書類の「資産に関する調書」など、個人特有の書類が必要になるため、準備には法人と同様の手間がかかります。

Q. 許可を取らずに「無料」で運ぶなら問題ないですか?

A. グレーゾーンですが、原則として避けるべきです。

法律上、収集運搬業の許可は「他人の廃棄物を運搬することを『業』として行う(=収益を得る)」場合に必要とされます。

「運賃は無料(サービス)」で運ぶ場合、形式上は許可不要に見えます。

しかし、実態として「工事代金に運搬費が含まれている」とみなされれば、無許可営業と判定されるリスクが極めて高いです。

リスク回避のため、他人のゴミを運ぶのであれば、金銭の授受に関わらず許可を取得することを強く推奨します。

📌 この章のポイント

  • ✅ 積地と降地の許可があれば、通過する県の許可は不要。
  • ✅ 車両には必ず「許可証のコピー」を常備すること。
  • ✅ 「名義貸し」は会社を破滅させる重罪。絶対に応じない。
  • ✅ 「無料で運ぶから許可不要」は通じないことが多い。

⚠️ 【警告】自己判断のリスクと「見えないコスト」

「自分でやれば無料」は間違いです。慣れない手引きとの格闘、度重なる役所への往復、そして何より「書類不備で許可が下りず、現場に入れなかった」という機会損失は計り知れません。

さらに恐ろしいのは、誤った知識での運用による「営業停止処分」「逮捕」です。御社の事業を守るため、安易な自己判断は避け、最初からプロの判断を仰ぐことが、結果として最も安上がりな「保険」となります。

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