運行管理者の選任・解任届:まず確認すること
一般貨物の運行管理者を選任・解任した場合は、遅滞なく届け出ます。国の解釈運用通達では、遅くとも1週間以内に届け出るよう指導されています。「10日まで待ってよい」という扱いではありません。
届出前に、貨物の資格者証、営業所ごとの必要人数、実際の選任・解任日、引継ぎ体制を確認してください。管理者を選任していないことと、選任済みだが届出が漏れていることは、分けて整理する必要があります。
「前任者が急に辞める」「試験には合格したが資格者証がまだ届かない」「整備管理者と兼務できるか」。運行管理者の交代では、書類だけでなく、誰がいつから安全管理を担うかを決めておくことが大切です。
この記事では一般貨物自動車運送事業を中心に、2026年10月時点の近畿の公式様式を使った記載の考え方、兵庫の窓口、郵送・電子申請、補助者の社内記録を整理します。軽貨物の「貨物軽自動車安全管理者」や、旅客事業の手続きとは区別してください。
この記事でわかる4つのポイント
- 選任・解任から届出までの期限と、遅れに気付いたときの対応
- 資格者証と公式届出書の確認・記載例
- 交代日・土日・引継ぎを含む管理体制の整え方
- 兼務・統括運行管理者・補助者の役割と記録
資格・職務の違いは運行管理者と整備管理者の要件も参考にしてください。
運行管理者選任・解任届の期限は、遅くとも1週間以内
貨物自動車運送事業法第16条第3項は選任・解任について「遅滞なく」の届出を求めています。輸送安全規則第19条に関する国の解釈運用通達は、遅くとも1週間以内に届け出るよう指導する取扱いを示しています。大阪運輸支局の現行案内も、貨物は1週間以内と明記しています。
根拠:貨物自動車運送事業法、輸送安全規則の解釈及び運用(第19条関係)、大阪運輸支局・届出様式と期限。
期限の基準となる選任・解任日と、窓口へ提出する日は別です。例えば10月1日に選任したのであれば、10月10日の提出を「10日以内だから大丈夫」と考えず、選任時から速やかに手続きを進めます。会社の辞令、管理業務を引き継いだ日、届出の記載を照合してください。
届出準備を早めるための手順です。1週間は管理者不在で運行してよい猶予期間ではありません。
届出漏れと未選任は別に確認する
必要人数の運行管理者を選任していない場合と、実際には適格な管理者を選任しているものの届出をしていない場合は、事実関係が異なります。届出がないだけで、直ちに「その間は全員無資格・未選任だった」と決めつけるのは適切ではありません。どちらも放置せず、事実を整理して是正します。
- 実際の選任・解任日と、当時の資格者証・辞令を確認する。
- 営業所の車両数、選任人数、点呼・勤務・指示の記録を整理する。
- 管轄窓口へ事情を説明し、必要な届出・補正・追加説明を確認する。
- 管理者不足がある場合は、運行を続ける前に適法な体制を確保する。
- 届出担当者と確認担当者を決め、異動手続きのチェックリストに組み込む。
「遅延理由を書けば必ず処分を受けない」「1日の遅れなら必ず車両停止」とは言えません。行政処分の判断は、違反内容・期間・前歴等に基づきます。理由書等を求められた場合も、実態を変えずに説明してください。
日車の意味と、実態に合う管理記録
車両使用停止の処分量には「日車」という単位があります。算術上、1台×60日も2台×30日も60日車ですが、事業者が自由に台数・日数を選べるという意味ではありません。また、届出漏れに対して一律30日車などと当てはめることもできません。
行政処分が公表された場合、取引先への説明が必要になることもありますが、必ず契約解除や融資拒否になると断定はできません。まずは問題の是正と再発防止に取り組みます。届出上の氏名だけでなく、本人の勤務、点呼、指示・記録確認の実態を伴わせることが大切です。
届出前に確認する運行管理者資格者証と資格の状態
運行管理者は、対象事業に対応する資格者証の交付を受けている人から選任します。一般貨物では貨物の資格者証を確認し、旅客の資格者証や試験の合格通知、基礎講習修了証と取り違えないでください。
貨物の資格者証には、試験合格による取得のほか、所定の実務経験・講習による取得経路もあります。いずれも、要件を満たすことと資格者証の交付を受けることは別です。資格取得方法は運輸局の資格・配置基準案内で確認できます。
| 確認項目 | 見ておく内容 | 対応 |
|---|---|---|
| 資格の種類 | 貨物か、旅客等の別の種類か | 対象事業の資格者証を用意する |
| 本人の情報 | 氏名・生年月日、氏名変更等 | 必要な訂正手続きと届出内容を確認する |
| 番号・交付日 | 資格者証の番号と交付年月日 | 合格通知の番号と混同せず転記する |
| 資格の有効な状態 | 返納命令等の有無、証書の現物・写し | 疑義があれば本人と交付窓口に確認する |
| 配置の実態 | 勤務先、兼職、担当業務、他営業所での選任状況 | 名義だけの選任にならないか確認する |
交付申請中と、交付済みだが紛失した場合は分ける
まだ資格者証の交付を受けていない人を、合格通知だけで運行管理者として扱うことはできません。試験合格後は交付申請を早めに行い、交代計画と合わせて進めます。資格者証が郵送中などの事情があれば、交付状況と届出に必要な確認資料を窓口へ問い合わせてください。「番号だけ聞けば必ず受理される」という裏技はありません。
すでに交付を受けた資格者証を紛失した場合は、未取得とは事情が異なります。再交付を申請するとともに、選任届の提出時期・提示資料を管轄へ相談します。再交付申請の控えだけで必ず同時受理されるとは限らないため、自己判断で添付資料を置き換えないでください。
近畿の再交付・訂正申請の案内では、再交付申請書、本人確認書類、顛末書等が案内されています。選任届と資格者証の再交付は別の手続きです。採用・異動が決まった段階で証書を確認しておくと、直前の行き違いを減らせます。
資格者証の写しは、番号と必要な記載が読めるものを
近畿の選任届記載例は、資格者証又はその写しの提示を求めています。大阪の案内では写しの提出とされています。実際の提出先・方法に合わせて用意してください。
- 氏名、番号、交付年月日、資格の種類が鮮明に読めるか。
- 裏面等に変更事項が記載されていれば、その内容も確認できるか。
- 証書の端が切れていないか、反射や濃淡で文字が消えていないか。
- 添付形式・用紙サイズ・両面の要否について窓口の案内を満たしているか。
「全国どこでも白紙の裏面まで必須」「カード型でなければ無効」といった一律の説明は避け、交付された証書と現行案内を確認します。書き間違いに気付いた場合は補正し、単純な転記ミスだけで直ちに虚偽届出と決めつけないことも大切です。
運行管理者選任・変更・解任届の書き方:近畿の公式記載例
近畿運輸局は「貨物自動車運送事業運行管理者選任・変更・解任届出書」の様式と記載例を公開しています。古いOCR用紙の説明や別制度のコード表をそのまま使わず、近畿運輸局・運行管理者関係の様式一覧から現行様式を入手しましょう。
公式の貨物用記載例では、営業所、届出者、車両数、選任者・解任者、兼職、統括運行管理者等の欄が分かれています。以下は確認用の例であり、そのまま提出する架空の完成届ではありません。
| 記載欄 | 記載・確認の例 | 間違えやすい点 |
|---|---|---|
| 営業所の名称・位置・電話 | 対象となる神戸営業所の情報 | 会社本店の情報と混同しない |
| 届出者の氏名・名称・住所 | 法人名と代表者、届出者の住所。個人事業者は本人の情報 | 営業所欄とは別に記載する |
| 事業の種類 | 一般貨物なら「1.一般」の該当区分、特定貨物なら「2.特定」 | 資格の種類と事業の種類を混同しない |
| 事業用自動車の両数 | 当該営業所の台数。トレーラは記載例の括弧内に整理 | 必要人数の算定では被けん引車を除く |
| 選任者の氏名・生年月日 | 本人・資格者証と一致する情報、ふりがな | 同姓同名や旧姓の取り違えに注意 |
| 資格者証番号・交付日 | 実物に記載された番号・年月日 | 試験合格日や番号から推測しない |
| 選任日・解任日・理由 | 実際の発令・交代内容、退職・転勤等の事情 | 都合のよい日付にさかのぼらせない |
| 兼職・統括運行管理者 | 所長等の兼職と職務、該当する統括者の氏名・日付 | 肩書だけでなく実際の業務を確認する |
本店と営業所の住所、種類の番号を分けて確認
例えば本店が大阪市、対象営業所が神戸市であれば、営業所の位置には神戸の住所、届出者欄には届出者の住所を記載します。法人は登記情報や既存の事業者情報と照合し、個人事業者を法人と同じ書き方にしないでください。
住所変更等が未届の場合は、その変更手続きも確認します。ただし、表記の略し方が少し違うだけで必ず受理されない、管理者の届出より先に別手続きが完了しなければ一切提出できない、と一律に考える必要はありません。変更中の事情を伝えて進め方を確認します。
近畿の貨物用記載例では事業の種類を一般・特定で区分しています。「1=貨物、2=旅客、3=軽貨物」という別のコードを当てはめないでください。資格者証の種類は、対象事業に対応する証書自体で確認します。
押印・捨印・訂正は現行様式の案内に従う
近畿の現行記載例には代表者印・捨印の指定欄はありません。押印を追加すれば信頼度が上がる、捨印がなければ訂正できないという説明ではなく、届出先の案内に従います。代理提出に必要な委任状等は、押印の有無とは別に確認してください。
手書きの場合は読みやすく、消えない筆記具で記入し、記載漏れ・文字の欠け・訂正跡を点検します。誤記があれば提出前に作り直すと確認しやすくなります。提出後の訂正は窓口の指示に従い、訂正内容と提出版を記録してください。修正液を使っただけで当然に偽造になる、といった断定は不要です。
選任日と解任日:日付を合わせるより、実際の引継ぎを整える
交代では、必要な管理者数と業務体制が途切れないようにします。日付を同日にそろえること自体が目的ではありません。前任者の勤務終了、後任者の資格・勤務開始、深夜早朝を含む運行予定、他の管理者の配置を合わせて確認します。
| 交代の例 | 確認事項 |
|---|---|
| 3月31日に前任者を解任し、同日後任者を選任 | 同日でも、何時から誰が責任を引き継ぐかを具体化する |
| 3月15日に後任者を選任し、3月31日まで重複 | 引継ぎ期間として使える。複数選任となる場合の統括者も確認する |
| 3月31日まで前任者、4月1日から後任者 | 日付が翌日というだけで一律NGではない。両者の任期・勤務・点呼体制が連続するか確認する |
| 3月31日に退職し、後任者は4月10日から | 他の選任者で必要数を満たすか確認。不足する場合は放置せず、運行の見直しを含め管轄に相談する |
点呼記録・辞令・勤務の整合を確認する
選任日、辞令、勤務表、点呼記録、社内の指揮命令体制を照合します。ただし、選任日に本人の点呼記録がないだけで直ちに名義貸しとは言えません。他の選任管理者や適切な補助者が担当する場合もあります。また、選任後、届出前に管理業務を行ったことだけをもって不正とすることもできません。
大切なのは、適格な人が実際に選任され、管理業務を担う体制になっていることです。後から空白を隠すために辞令や点呼記録を作り替えてはいけません。
土日祝日の交代と、管理者不足が分かった場合
役所の開庁日と、会社の管理業務の開始日は別です。週末に運行する会社は、金曜の退職から月曜の後任着任まで誰が管理するかを先に決めます。窓口が休みだからという理由で、実際に勤務していない人を土日付で選任したことにしないでください。
補助者を置いても、必要な運行管理者が未選任の状態を埋めることはできません。急な退職等で不足が生じる場合は、資格を持つ後任の確保、他の選任者の状況、運行計画の見直しを速やかに検討し、管轄へ相談します。補助者だけに点呼を任せて通常運行を続ければよい、という対処ではありません。
解任理由は事実どおりに記載する
退職、転勤、配置換えなど、運行管理者でなくなった事情を事実に沿って記載します。運行管理者としての「解任」と、雇用上の懲戒解雇は同じ意味ではありません。届出で使う言葉だけで退職金や助成金の扱いが決まるという説明は避け、雇用上の問題は契約・就業規則等に基づいて別途確認します。
提出先・添付書類・郵送の準備:兵庫は魚崎浜の窓口を確認
届出は対象営業所を管轄する運輸支局等へ行います。兵庫の公式案内は、運行管理者・整備管理者の届出について、兵庫陸運部1階の検査・整備・保安部門を案内しています。2022年12月26日に2階から1階へ移転したと明記されています。
所在地は神戸市東灘区魚崎浜町34-2です。波止場町の本庁舎や、登録・ナンバーの窓口と混同しないよう、訪問・郵送前に兵庫陸運部の窓口案内と運行管理者・整備管理者の手続案内で最新情報を確認してください。担当部署・受付時間・送付方法は事前に確認すると安心です。
持参・郵送前のチェックリスト
- 対象営業所・事業の種類に合う現行届出書を使用している。
- 選任者、解任者、日付、兼職、統括者の記入漏れがない。
- 資格者証又はその写し等、提出先が求める資料が用意できている。
- 提出用と自社控えを準備し、必要部数・控えの返却方法を確認した。
- 郵送の場合は返送先・返信用封筒・必要郵送料を確認した。
- 代理人が提出する場合は、委任関係の資料の要否を確認した。
紙の控えを返してもらう場合は提出用とは別に控えを用意しますが、全国すべての提出方法で正副2部が必須とは限りません。返信用封筒の料金は、大きさ・重さ・送付方法に合わせて確認します。一律110円と決めつけず、返送する書類量も考慮しましょう。
郵送では、追跡できる方法を選ぶと発送・配達状況を確認しやすくなります。普通郵便が一律禁止という意味ではありません。発送日だけで届出が完了したと思わず、余裕を持って発送し、必要に応じて到着や補正連絡を確認してください。
控えは紙だけでなく、電子受付記録も保存する
受付印のある控えは大切な記録ですが、届出の唯一の証拠ではありません。提出した内容、添付書類、受付番号、電子通知、補正のやり取り等をまとめて保存します。控えを紛失した場合は、社内データを探し、管轄へ届出状況の確認を相談してください。
保存場所とアクセス権限を決め、後任担当者が取り出せるようにしておきます。資格者証の原本は本人に属する書類なので、会社で一律に預かり続けるのではなく、必要な確認・写しの保管と本人の管理を整理しましょう。
e-Govで運行管理者の届出をする場合の手順
近畿の案内では、運行管理者等の届出は2025年9月からオンライン対応とされています。利用する際は国土交通省・自動車運送事業のオンライン申請から対象手続きと最新マニュアルを確認します。メンテナンス等もあるため、期限直前まで準備を先延ばしにしないでください。
1.アカウントと添付データを準備
公式マニュアルは、e-Govアカウント、GビズID、Microsoftアカウントによる利用を案内し、GビズIDプライム・メンバーを推奨しています。「GビズIDがなければログイン自体できない」とは限りません。個別手続きの認証・電子署名等の要件を確認します。
資格者証等は文字や端が欠けず読めるデータにします。写真だから一律不可、表裏を必ず1つのPDFに結合する、と自己判断で固定せず、手続画面が指定するファイル形式・容量・添付方法に従ってください。
2.送信後の到達番号と補正連絡を確認
手続名、提出先、営業所、対象者、実際の日付を確認して送信します。到達番号を保存した後も、処理状況とメッセージを確認し、補正があれば指定内容に対応します。送信しただけで内容確認が完了したとは限らず、逆に一度の不備で当然に取り下げになるとも限りません。
3.申請内容・通知・公文書等を保存
申請書控え、処理結果、交付された公文書等を保存します。必ず「手続終了(公文書あり)」という同じ表示になると決めつけず、実際の通知に従います。電子保存した資料を必要時に提示できる体制を整え、紙への印刷だけを唯一の保存方法とはしないでください。
操作の根拠:国土交通省・オンライン申請業務マニュアル。担当者の退職時はアカウントの権限や通知先、保存データの引継ぎも忘れないようにします。
必要人数・統括運行管理者・整備管理者との兼務
30台ちょうどで2人:営業所ごとに必要数を確認
一般貨物の通常の配置基準は、被けん引車を除く事業用自動車の数を基に確認します。会社全体の台数ではなく営業所ごとの台数で確認し、増車前にも人員を点検します。
| 営業所の車両数(被けん引車を除く) | 通常の必要人数 |
|---|---|
| 29両まで | 1人 |
| 30〜59両 | 2人 |
| 60〜89両 | 3人 |
| 90〜119両 | 4人 |
基本の算式は「車両数÷30の整数部分+1」です。「30台を超えてから2人」ではなく、30台になった時点で2人です。5両未満には地方運輸局長が認める営業所について例外がありますが、5両未満なら自動的に不要としないでください。根拠と例外案内は近畿運輸局の運行管理者関係をご確認ください。
複数選任なら統括者を決め、交代時も届け出る
複数の運行管理者を選任する営業所では、その業務を統括する人を選任します。台数が少なくても複数人を選任していれば確認が必要です。統括者は指示系統を整理し、担当者ごとの判断が食い違わないようにします。
近畿の様式には統括運行管理者の氏名・選任年月日の欄があります。単にチェックを付けるだけと考えず、記載例に従ってください。統括者だけを変更し、通常の管理者の選任・解任がない場合にも変更届出を行うよう、国の通達で示されています。
肩書や年齢ではなく、権限・責任・連絡体制を明確にして選任します。統括者変更、運行管理規程、組織図、緊急連絡先をセットで見直しましょう。
整備管理者との兼務に、全国一律の「30台禁止線」はない
運行管理者と整備管理者を同じ人が担当する場合は、それぞれの資格・選任要件を満たし、両方の職務を適切に行える体制が必要です。「30台未満なら必ず受理、30台以上なら兼務不可」という一律の境界線ではありません。
確認するのは、点呼時間帯、運転者の人数、整備・点検計画、本人の勤務時間、休暇時の対応です。所長・配車担当・運転者等も兼ねる場合は、運行管理業務を妨げないか確認し、兼職内容を届出や運行管理規程へ反映します。運転を兼ねる場合も自分自身への点呼で済ませない体制が必要です。
整備管理者との兼務と、複数営業所の運行管理者の兼務は別の問題です。他営業所の管理者や補助者との兼務は原則できず、制度上の例外や適法な遠隔点呼等の取扱いは個別に確認します。電話でつながれば自由に兼務できるというものではありません。
増車や営業時間の拡大に合わせて、人員・役割分担を見直しましょう。
補助者の選任と社内帳票:管理者の代わりにはならない
一般貨物の補助者は、運行管理者の業務を補助する人です。国への選任届は通常必要ありませんが、誰でも点呼を担当できるわけではありません。貨物の資格者証の交付を受けた人や、所定の基礎講習を修了した人など、要件を確認して社内で選任します。試験の合格通知だけで資格者証と同じ扱いにしないでください。
旅客のうち貸切バス等では補助者届出の取扱いが異なります。一般貨物の記事の「届出不要」をすべての事業へ広げないことも重要です。制度案内:国土交通省・運行管理者と補助者。
そろえておく社内資料
| 資料 | 記録・確認する内容 |
|---|---|
| 運行管理規程 | 補助者の選任方法、職務、遵守事項、報告先 |
| 選任書・名簿等 | 本人、所属営業所、選任日、担当範囲。異動・退職も反映 |
| 資格・受講の確認資料 | 資格者証や基礎講習修了証等、要件を確認した記録 |
| 指導・監督の記録 | 業務指示、教育、異常時の報告・対応 |
| 点呼記録・勤務表 | 実際の担当者、日時、内容、管理者の実施状況 |
特定の社内用紙がないだけで直ちに無資格と決めつけるのではなく、選任要件と実際の選任・業務を確認できるようにします。新しい人が点呼を始める前に、要件確認、社内選任、教育、名簿更新を一緒に行うと管理しやすくなります。
点呼の3分の1以上と、異常時の報告
通常の補助者による点呼では、営業所に選任された運行管理者が、点呼を行うべき総回数の少なくとも3分の1以上を行う取扱いです。例えば対象となる点呼総数が300回なら、管理者による点呼は少なくとも100回となります。人数ではなく回数を確認し、補助者へ全面的に任せないようにします。
自動点呼・遠隔点呼など別制度を使う場合は、その制度の要件と算定方法も確認してください。補助者が酒気帯びや疾病・疲労等の問題を認めた場合には、管理者へ報告して運行可否等の指示を受ける体制が必要です。根拠:輸送安全規則の解釈及び運用・第7条、第18条、第21条関係。
届出と引継ぎを無理なく進めるための最終確認
届出は事業者本人でも行えます。専門家に依頼する場合は、資料確認、書類作成、提出、補正対応など、依頼範囲と費用を確認しましょう。専門家を利用すれば違法リスクがゼロになる、監査を受けなくなるという保証はありません。
交代時にまとめて確認する資料
- 資格者証、受講履歴、選任・解任の辞令
- 営業所の車両数、必要人数、兼職・統括者の情報
- 直近の点呼記録、勤務表、運転者への指導状況
- 運行管理規程、補助者名簿、緊急連絡先
- 届出控え、電子受付記録、提出後の補正連絡
- 後任者へ伝える未処理事項と講習予定
よくある質問
Q.提出期限は10日以内ですか?
いいえ。一般貨物は遅滞なく届け出る義務があり、通達と近畿の案内では遅くとも1週間以内とされています。10日の猶予として扱わないでください。
Q.兵庫では輸送・監査部門へ行けばよいですか?
公式案内は魚崎浜の兵庫陸運部1階・検査・整備・保安部門を案内しています。訪問前に最新の担当窓口を確認してください。
Q.整備管理者と兼務できますか?
双方の要件を満たし、業務を適切に行えるか確認します。30台を境に一律に兼務が禁止されるわけではありません。
Q.試験合格後、資格者証の交付前に選任できますか?
合格通知だけでは足りません。資格者証の交付状況を確認して交代を計画してください。交付済みで紛失・郵送中の場合の提示資料は管轄へ確認します。
運行管理者の交代や選任・解任届に不安がある場合は、現在の資格者証・届出控え・交代予定日などを整理してご相談ください。事業の状況に応じた準備と手続きをご案内します。
