別府や由布院へ移住して民泊を始めるときは、「移住する自分が支援対象か」「事業が起業補助金の対象か」「物件で宿泊営業ができるか」を分けて確認します。 民泊の許可を取得すれば支援金も受け取れる、という関係ではありません。
まず知っておきたいのは、募集状況です。2026年10月23日(日本時間)の確認では、別府市の令和8年度移住支援金は予算上限に達して受付を終了しています。県の地域課題解決型起業支援事業も、確認できた第2次公募の提出期限は7月15日で、すでに過ぎています。これからの転居・開業を、今年度の受給が決まったものとして進めないでください。別府市の受付案内/起業支援事業・第2次公募
最初に、移住先の市へ自分の条件を確認する
「大分県へ移住する」という条件だけで、支給額や申請方法は決まりません。別府市と由布市でも違います。由布院地域の移住支援金の確認先は由布市です。
| 確認項目 | 別府市 | 由布市 |
|---|---|---|
| 2026年度の基本額 | 単身40万円、2人以上60万円 | 単身60万円、単身以外100万円 |
| 子育て加算 | 申請年度4月1日時点で12歳以下の子1人30万円。2人・60万円まで | 同日時点で18歳未満の世帯員を伴う子育て世帯に30万円加算。人数分と読み替えない |
| 申請時期の主な条件 | 転入後1年以内。毎年2月1日~3月31日は申請不可 | 転入後3か月以上1年未満 |
| 現在の受付 | 予算上限により終了 | 現在の予算残額・受付可否は市へ確認 |
別府市では、県外居住が直前10年間で通算5年以上かつ直前に連続1年以上あること、申請年度4月1日時点で39歳以下または同一世帯に18歳未満の人がいることなども必要です。由布市では、東京23区居住・通勤等の要件を満たす区分と、それ以外の若年・子育て世帯の区分を分けています。いずれも表だけで支給対象と確定するものではありません。別府市の要件/由布市・令和8年4月からの制度概要
相談時には、これまでの住所と居住期間、転入予定日、世帯構成、年齢、移住後の働き方、過去の移住支援金等の受給歴を伝えます。由布市は、該当しそうな場合に移住前の相談を求めています。
民泊を開業するだけでは「起業枠」にならない
両市の移住支援金で起業の条件を使う場合は、県の地域課題解決型起業支援事業による起業補助金の交付決定が必要です。物件の契約、開業届、宿泊営業の許可だけでは、その代わりになりません。別府市の起業要件/由布市の支援制度
起業補助金では、地域課題を解決する必要性、収益によって続けられる事業であること、デジタル技術の活用などが審査されます。観光や空き家活用に関係する計画でも、「宿を増やす」「予約サイトを使う」という説明だけで採択が決まるわけではありません。2026年度第2次公募要項
たとえば、地域で不足しているサービスは何か、その不足を宿泊事業がどう補うか、誰が利用し、どの収入で続けるかを、地域の情報と事業計画で説明できるかが検討の出発点です。これは採択事例の紹介ではなく、計画を整理するための問いです。
なお、移住前の仕事を続けながら副業で民泊を考える場合も、テレワーク枠を当然に使えるとは限りません。別府市はテレワークを対象区分に挙げていますが、由布市の現行概要には掲載されていません。県全体の案内をそのまま当てはめず、移住先の取扱いを確認しましょう。
契約前に、支援制度と物件の確認を並行する
進め方は、次の4段階に整理できます。
- 移住先の市へ相談する。 自分の区分、申請期限、受付状況、定住・就業の継続条件を確認します。
- 起業補助金の実施機関へ相談する。 募集の有無、事業の適否、開業・登記・転居の予定日、契約・発注の扱いを分けて確認します。
- 候補物件の営業可否を調べる。 所在地・図面・予定する営業方法を用意し、保健所、建築担当、消防などへ確認します。制度相談が進んでも、物件の適法性が確認できたことにはなりません。
- 支援金を受け取れない場合も含めて資金計画を作る。 生活費と事業費、開業前の支出と開業後の運転資金を分けます。
物件側の調査項目は、民泊に使う物件を契約前に確認するポイントで整理しています。
起業補助金の対象経費は、原則として交付決定後の契約・発注によるものです。ただし、人件費・店舗等借入費・設備リース等には扱いの例外があります。「すべて先に契約してよい」とも「転居や登記も交付決定まで一切できない」とも考えず、行為ごとに確認してください。2027年度については、募集時期や条件が決まったものとして案内できません。2026年度第2次公募要項
入金までの資金と、受給後の約束も確認する
起業補助金は事業完了後の精算払いです。一方、移住支援金は移住者の要件を確認する別の給付であり、両方を「工事費を払ってから約10か月後に戻るお金」と一括りにはできません。起業支援事業の支払説明
生活費を工事の支払いに回してよいかではなく、支援金がなくてもいつまで生活と事業を続けられるかを確認しましょう。支出の整理は民泊の初期費用と資金計画、制度の金額・併用・返還の違いは大分県の移住支援金と起業支援金の整理が参考になります。
また、別府市では転出、対象就業の要件を満たさなくなった場合、起業補助金の交付決定取消しなどが返還につながることがあります。由布市でも申請日から5年以上の市内居住の誓約が必要です。受給時点だけでなく、移住後の生活と働き方が続けられるかを見てください。別府市の返還案内/由布市の制度概要
制度の対象判定は市や実施機関、融資は金融機関、税務は税務署・税理士へ相談します。民泊の許認可手続について相談したい場合は、候補物件の所在地と計画を添えてお問い合わせください。対応可否と支援範囲を確認する入口であり、補助金の採択や受給を保証するものではありません。