産業廃棄物許可の基礎知識

【重要】産廃許可の車両要件|車検証・NOx規制や写真撮影など行政書士が完全解説

【結論】産業廃棄物収集運搬業許可の「車両要件」とは?

車両要件とは、単にトラックを持っていることではありません。

「廃棄物が飛散・流出しない構造(物理的要件)」「申請者が継続的に使用する権原(法的要件)」の2つを満たすことです。

特に都市部ではNOx・PM法への適合が必須であり、車検証の「使用者欄」「備考欄」の記載ひとつで、数百万円の車両が許可申請に使えない「ただの鉄屑」と化すリスクがあります。

行政書士 小野馨
こんにちは。

会社設立ナビゲーター、行政書士の小野馨です。

今回は、許可申請における最大の金銭的リスク、「車両選定と写真撮影」の落とし穴について解説します。

「とりあえず、安くて大きいダンプを買えばいいだろう」

もし今、そう考えて中古車サイトを眺めているなら、そのマウスをクリックする手を止めてください。

産業廃棄物収集運搬業の許可申請において、「車両の買い間違い」は、経営に致命的なダメージを与える最悪の事故です。

私の事務所には、購入後に相談に来られて、絶望される経営者様が後を絶ちません。

「大阪で登録しようとしたら、NOx・PM法に引っかかりナンバーが付かなかった」
「土砂禁ダンプを買ってしまい、本業のコンクリート殻が運べないと判明した」
「車検証の使用者名義が親会社のままで、申請書を受理してもらえなかった」

これらは全て、事前に正しい知識があれば100%防げた悲劇です。

許可における車両要件は、建設現場の常識とは全く異なる「法律の論理」で動いています。

この記事では、あなたが購入しようとしているそのトラックが「本当に許可を取れる車」なのかを見極めるための厳格なチェックリストと、役所の審査を一発で通過させるための「写真撮影の極意」を、行政書士の実務視点で完全解説します。

⚠️ 緊急警告:都市部(東京・愛知・大阪・兵庫など)の方へ
車検証の備考欄に「使用の本拠の位置がNOx・PM対策地域内にある場合、この自動車は使用できません」と書かれていませんか? もし書かれていたら、その車は絶対に買ってはいけません。登録すらできず、許可申請など夢のまた夢です。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 所有者は誰でもいい。だが「使用者」は自社に限る絶対ルール
  • ✅ 安い中古車に潜む「NOx・PM法」の登録不可トラップ
  • ✅ 「土砂禁ダンプ」ではガレキ類・ガラスくずを運べない理由
  • ✅ 撮り直し回避!自治体ごとの「写真撮影アングル」完全攻略

※なお、産廃収集運搬許可の全体像を知りたい方は、

産業廃棄物収集運搬業許可の教科書

をブックマークして、手続きの辞書としてご活用ください。

【重要】車検証と法律の壁。「形式的要件」の絶対ルール

産業廃棄物収集運搬業の許可申請において、行政庁が最初に審査するのは、車両のエンジン性能でも積載量でもありません。

「その車両を使用する法的な権原(権利)が、申請者にあるかどうか」です。

これは、「車検証(自動車検査証)」というたった一枚の紙切れによって、機械的に、そして冷徹に判断されます。

ここに記載されている情報が申請内容と一文字でも食い違っていれば、窓口で門前払いを食らいます。

まずは車検証を用意し、以下の項目を指差し確認してください。

所有者は誰でもいい。だが「使用者」は自社に限る

車検証には、「所有者の氏名又は名称」と「使用者の氏名又は名称」という2つの欄があります。

多くの経営者様がここで混乱されますが、許可申請における鉄則は以下の通りです。

1. 所有者は「他人」でも構わない

トラックを現金一括で購入するケースは稀でしょう。

多くの場合、ローンやリース契約を利用されるはずです。その場合、所有者欄には「〇〇ファイナンス」や「〇〇リース株式会社」、あるいは「ディーラー名」が記載されます。

これは全く問題ありません。

所有権が信販会社にあっても、許可申請には何の影響も及ぼしません。

2. 使用者は「申請者本人」でなければならない

問題はこちらです。

使用者欄には、必ず「許可を申請する法人名(個人の場合は個人事業主名)」が記載されている必要があります。

例えば、以下のようなケースは「使用権原がない」とみなされ、不許可となります。

  • 親会社・関連会社の名義:「グループ会社だからいいだろう」は通用しません。法人が別であれば、それは「他人」の車です。賃貸借契約を結ぶか、名義変更が必要です。
  • 社長個人の名義:法人申請なのに、社長個人の名前になっているケース。これも原則NGです。会社と社長の間で「車両使用承諾書」や「賃貸借契約書」を作成すれば通る場合もありますが、書類が複雑化するため、法人への名義変更(資産計上)を強く推奨します。
  • 元請けからの借用:「仕事がある時だけ借りる」という形態は、産業廃棄物収集運搬業の「常時使用する能力」の要件を満たさないと判断される可能性が高いです。

許可とは、「その業者が責任を持って運搬すること」に対する行政のお墨付きです。

車検証上の使用者が他人であれば、それは「名義貸し」の疑念を招き、コンプライアンス上、最も危険な状態となります。

【都市部の罠】NOx・PM法不適合車は「鉄クズ」になる

もし、あなたが大阪府、兵庫県(神戸市等の南部)、東京都、神奈川県、愛知県などの「対策地域」に営業所を置いている場合、中古トラックの購入には細心の注意が必要です。

これらの地域では、「自動車NOx・PM法(窒素酸化物・粒子状物質排出抑制法)」という強力な環境規制が敷かれています。

この法律の基準を満たしていない古いディーゼル車は、当該地域内を使用の本拠として登録(ナンバー取得)することが法律で禁止されています。

よくある悲劇が、地方のネットオークションや、規制対象外の地域の中古車店で、「格安の低年式ダンプ」を見つけて買ってしまうケースです。

「良い買い物をした」と喜んで地元の陸運局に持ち込んだ瞬間、「この車はNOx・PM不適合なので登録できません」と告げられます。

登録できないということは、ナンバープレートが付かず、公道を走ることすら許されない、単なる巨大な鉄屑を抱え込むことを意味します。

【見分け方は簡単です】

購入予定の車両の車検証の「備考欄」を見てください。

そこに「使用の本拠の位置がNOx・PM対策地域内にある場合、この自動車は使用できません」という文言があれば、その車はアウトです。

逆に、「NOx・PM法適合」等の記載があれば安心です。数百万円をドブに捨てる前に、必ずこの一行を確認してください。

白ナンバーで問題なし。「緑ナンバー」が必要な境界線

建設業者様から、「産廃を運ぶなら、運送業の許可(緑ナンバー)も取らないといけないのか?」という質問を頻繁に頂きます。

結論から申し上げますと、産業廃棄物収集運搬業許可においては、「白ナンバー(自家用自動車)」で全く問題ありません。

緑ナンバー(一般貨物自動車運送事業)が必要になるのは、「他人から依頼を受けて、荷物を運ぶこと自体でお金を貰う(運賃収入を得る)」場合です。

一方、産業廃棄物収集運搬業は、「排出事業者から委託を受けて、廃棄物を処理施設まで運搬する」業務であり、これは廃棄物処理法に基づく業務として、白ナンバーでの運用が広く認められています。

もちろん、すでに緑ナンバーをお持ちの運送会社様が、その車両を産廃用に登録することは可能です(これを「兼業」と言います)。

しかし、これから産廃ビジネスに参入する建設業者様が、わざわざハードルの高い運送業許可を取得する必要はありません。「産廃許可=白ナンバーでOK」。

この認識で、自信を持って車両を選定してください。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「車検切れ」の車を買う時の注意点
中古車市場では「一時抹消(ナンバー無し)」の状態で売られている車も多いです。
この車で許可申請をする場合、順序を間違えないでください。
× 間違い:先に許可申請を出して、許可が下りてから車検を通す。
〇 正解:先に車検を通し、ナンバーを付けて(使用者を自社にして)から、許可申請を出す。
許可申請には「有効な車検証の写し」が必須添付書類です。つまり、車検代や登録諸費用(重量税、自賠責など)を先に支払う必要があります。開業資金のキャッシュフロー計画において、この「先出し費用」を忘れないようにしてください。

📌 この章のポイント

  • 車検証の「使用者」が自社名義になっていることが絶対条件。
  • 所有者はリース会社やローン会社でもOK(使用権原があればよい)。
  • 都市部ではNOx・PM不適合車は登録不可。備考欄を必ずチェックせよ。
  • 産廃許可は「白ナンバー」で取得可能。緑ナンバーは必須ではない。

そのトラックで何を運ぶ?「形状」と「品目」の物理的ミスマッチ

産業廃棄物収集運搬業許可において、車両と運搬品目は「セット」で審査されます。

どんなに高年式で綺麗なトラックでも、その車両の構造に適さない廃棄物を申請することはできません。

ここでミスマッチが起きると、「許可は下りたが、現場で本当に運びたかったゴミが運べない」という本末転倒な事態に陥ります。

通称「土砂禁(深ダンプ)」では「がれき類」の許可は下りない

建設業者様や解体業者様が車両選びで最も注意すべきなのが、通称「土砂禁(どしゃきん)ダンプ」、正式名称「深(ふか)ダンプ」と呼ばれる車両の扱いです。

この車両は、通常のダンプよりも荷台のアオリ(側壁)を高くして、容積を増やしているのが特徴です。

一見すると「一度にたくさん積めて効率的だ」と思われがちですが、車検証の備考欄には必ず「土砂等運搬禁止」という記載があります。

これは、ペットボトル、廃プラスチック類、木くずといった「かさばるが軽いもの」を運ぶための専用車両です。

比重の重い土砂やコンクリート塊をその容積いっぱいまで積むと、構造上耐えられず、簡単に過積載となり車体が破損したり横転したりする危険があるためです。

注意ポイント

【ここが落とし穴】

行政庁の審査基準では、この「土砂禁」の記載がある車両に対し、原則として「がれき類」「鉱さい」「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」といった比重の重い品目の許可を出しません。

「半分しか積まないから許してくれ」と食い下がっても、物理的に積めてしまう以上、過積載のリスクがあるとして却下されるのが一般的です(※一部自治体では誓約書等で認める例外もありますが、リスクが高すぎます)。

解体現場で出るコンクリートガラを運びたいのに、容量につられて土砂禁ダンプを買ってしまうと、仕事になりません。

重いものを運ぶなら、標準的な平ボディか、強化された土砂ダンプを選んでください。

汚泥・廃油の運搬には「水密車」か「ドラム缶固定」が必須

次に問題となるのが、水分を含む廃棄物(汚泥、廃油、廃酸、廃アルカリなど)です。
廃棄物処理法では、運搬中の「飛散・流出の防止」が厳しく義務付けられています。したがって、普通の平ボディトラックの荷台に、水分を含んだドロドロの汚泥をそのまま直積みすることは絶対に認められません。

液体や泥状の廃棄物を運ぶには、以下の2つのアプローチのどちらかで申請する必要があります。

A. 車両自体を対応させる(水密仕様車)

バキュームカー(吸引車)、タンクローリー、パッカー車(汚泥仕様の水密タイプ)など、車両自体が密閉構造になっているものを用意します。
これらは車両自体が「容器」の役割を果たすため、別途容器を用意する必要がなく、大量輸送が可能です。ただし、車両価格は高額になります。

B. 容器で対応する(平ボディ+容器)

通常の平ボディトラックやバンで申請する場合でも、「適切な容器」を使用すれば許可は下ります。
例えば、廃油なら「オープンドラム缶」や「ケミカルドラム」、汚泥なら「フレコンバッグ(内袋あり)」などを積み、それらが転倒しないようロープや歯止めで固定する写真を添付します。

【重要】
申請書には、「汚泥を運ぶ際は、ドラム缶に入れて密閉し、荷台にロープで固定して運搬する」といった具体的な運用方法を記載し、その容器の写真も提出する必要があります。「とりあえずトラックだけ登録しておこう」では通りません。「何を、どの容器に入れて、どう積むか」まで設計するのが、車両要件の審査なのです。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「パッカー車」で廃プラを運ぶ時の注意点
ゴミを圧縮できるパッカー車(塵芥車)は非常に便利ですが、「石綿含有産業廃棄物(アスベスト)」を含む廃プラスチック類やがれき類を運ぶことは原則禁止されています。
圧縮板でプレスした際に、アスベスト建材が破砕され、粉塵が飛散する恐れがあるためです。
もし現場でアスベストを含むスレートやPタイルが出る可能性があるなら、パッカー車ではなく、平ボディトラックにフレコンバッグ等で二重梱包して運ぶ申請を別途行う必要があります。車両の「圧縮機能」が、逆に許可の足かせとなるケースもあるのです。

📌 この章のポイント

  • 「土砂禁ダンプ」は軽いもの専用。コンクリート塊(がれき類)の許可は下りない。
  • 液体物を運ぶなら、バキュームカーか「密閉容器(ドラム缶等)」が必須。
  • 普通のトラックでも容器を使えば廃油等は運べるが、容器の写真提出が必要。
  • パッカー車では「石綿(アスベスト)」は運べない(破砕禁止のため)。

【実務】一発で審査を通す「車両写真」の撮影アングルとNG例

産業廃棄物収集運搬業の許可申請において、提出書類の中で最も「アナログ」かつ「審査官の主観」が入りやすいのが、車両の写真です。

写真は、申請書に記載された車両が実在し、かつ適切な要件を備えていることを証明する唯一の証拠資料です。審査官は、提出された写真を拡大鏡で見るような厳しさでチェックします。ここで不備を指摘されると、補正のために申請がストップし、許可取得が数週間遅れることも珍しくありません。

ここでは、全国どこの自治体でも文句を言わせない、行政書士直伝の「完全防衛撮影術」を伝授します。

自治体により異なる「必須アングル」と「8枚撮影」の鉄則

まず、車両写真の役割は「個体の特定(ナンバー)」と「形状の確認(長さ・高さ・種別)」です。多くの自治体の手引きには「車両の斜め前方及び斜め後方から撮影すること」と書かれています。

しかし、ここが行政手続きの落とし穴です。「求められる枚数とアングル」は、申請する都道府県・政令市によって全く異なります。

例えば、A県では「斜め2枚」で受理されますが、隣のB県(特に大阪府や東京都などの都市部)では、それらに加えて「真横(サイドビュー)」「正面(フロントビュー)」の提出を求められることが多々あります。
さらに厳しい自治体では、「荷台の内部(空っぽの状態)」の写真や、「運転席のドアを開けて、車台番号の刻印部分を接写した写真」まで必須とされています。

私の推奨する解決策はシンプルです。「最も厳しい基準に合わせて、全方向から撮っておく」ことです。
具体的には、以下の8カットを撮影してください。

  • ① 斜め右前方
  • ② 斜め左前方
  • ③ 斜め右後方
  • ④ 斜め左後方
  • ⑤ 正面(真ん前から)
  • ⑥ 真後ろ(リアゲート全体)
  • ⑦ 真横(左右どちらか、全長が分かるように)
  • ⑧ 荷台の内部(あおりの上から中を覗き込むように)

これだけ撮っておけば、後から「横からの写真もください」と言われても、パソコンのフォルダから取り出すだけで対応できます。現場に撮り直しに行くコストを考えれば、最初の数分を惜しむべきではありません。

ナンバープレートの視認性と「見切れ」による補正地獄

アングルが完璧でも、写真の「品質」に問題があれば即アウトです。特にスマホで撮影する場合、以下の3つのNGポイントに注意してください。

1. ナンバープレートの文字が読めない(即却下)

これが最も多い補正理由です。「ピントが合っていない」「太陽光が反射して真っ白(ハレーション)」「バンパーの影で数字が隠れている」。これらは全て撮り直しになります。
ナンバープレートは車両のIDです。撮影後、必ず画像を拡大し、「4桁の数字」だけでなく「地名」や「ひらがな」までくっきり読めるかを確認してください。汚れで読めない場合は、雑巾で拭いてから撮るのがマナーです。

2. 車体の一部が切れている(フレームアウト)

「大きく鮮明に撮ろう」と近づきすぎて、トラックの「屋根の上部」や「バンパーの端」「サイドミラー」が写真の枠外にはみ出してしまうケースです。
審査では、車検証上の「長さ・幅・高さ」と写真の整合性を見ます。車体の先端から最後尾、タイヤの接地面から屋根のてっぺんまで、車両の全貌がフレーム内に完全に収まっている(余白がある)必要があります。

3. 荷台に余計なものが載っている

基本的に、写真は「空車状態」で撮影するのが原則です。
仕事道具のスコップ、ヘルメット、あるいは空き缶などのゴミが荷台に散乱している写真は、「管理が不適切」として嫌われます。特に「荷台の内部」を撮る際は、掃き掃除をして何もない状態にしてからシャッターを切ってください。

📷 画像挿入指示

推奨画像: 広い駐車場で、トラックの全景が収まるように撮影している行政書士(またはスーツの男性)。ナンバープレートにピントを合わせ、車体が切れていない「OK写真」と、屋根が切れている「NG写真」の比較図解。

生成用プロンプト: Instructional comparison image for vehicle permit application. Left: Good example, full truck visible, clear license plate, sunny day. Right: Bad example, roof cut off, blurry license plate. Professional diagram style.

Alt属性: 産廃許可申請における車両写真の正しい撮り方とNG例

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「車台番号」の刻印位置、知っていますか?
一部の自治体では「車台番号(車体に打刻された製造番号)」の写真提出を求められます。
しかし、トラックの車台番号は非常に見つけにくい場所にあります。
一般的には、「右前輪(運転席側)のタイヤハウスの奥のフレーム」「左後輪の奥のフレーム」に刻印されていますが、泥や錆で読めないことが多々あります。
撮影に行く前に、パーツクリーナーとワイヤーブラシを持参し、刻印部分を磨いてから撮影に臨むことをお勧めします。現地で「番号がない!」とパニックにならずに済みます。

📌 この章のポイント

  • 自治体によって「真横」や「正面」が必要。全8方向から撮っておくのが正解。
  • ナンバープレートは「地名・ひらがな」まで読めないと即撮り直し。
  • 車体の一部(屋根やバンパー)が見切れていないか確認する。
  • 荷台は空っぽにする。私物やゴミが写り込むのはNG。

リース・レンタカー・借用車での申請限界ライン

車両を用意する方法は、現金一括購入やローンだけではありません。リースやレンタルを活用して初期費用を抑えたいと考えるのは経営判断として当然です。

しかし、産業廃棄物収集運搬業許可には「事業を継続して行う能力」という要件があります。つまり、「今日だけトラックがある」「明日は返さないといけない」という不安定な状態では、許可は下りないのです。その境界線を明確にします。

1年以上の長期リースはOK、短期レンタカーはNG

結論から申し上げますと、「ファイナンスリース」などの長期リース契約は、購入と同じ扱いとなり、問題なく許可が下ります。

基準となるのは、やはり車検証の「使用者」欄です。
長期リースの場合、所有者はリース会社になりますが、使用者は「申請者(自社)」の名義で登録されるのが一般的です。この状態であれば、実質的に自社の車両として独占的に使用できる権利(使用権原)があるとみなされます。

一方で、「レンタカー(わナンバー)」での新規許可申請は、原則として認められません。
レンタカーは数日〜数週間の短期契約であり、継続的な運搬能力を担保できないからです。
(※許可取得後に、自社の車両が故障・事故で使用不能になった場合に限り、一時的な代替車としてレンタカーの使用を認める特例措置はありますが、最初の申請でレンタカーを登録することは不可能です)

また、「親会社や知人から借りた車(借用車)」の場合も注意が必要です。
単に「口約束で借りている」では通りません。最低でも「車両賃貸借契約書(使用貸借契約書)」の原本提示が必要です。
さらに、多くの厳格な自治体では、契約書だけでなく「車検証の使用者名義を、貸主から借主(申請者)に変更すること」を条件としています。結局のところ、名義変更の手間がかかるため、素直に自社で購入するか、正式に譲渡を受ける方がスムーズな場合が大半です。

⚠️ 【警告】ハンコを押す前に、そのトラックを見せてください

トラックは決して安い買い物ではありません。
「買った後に許可が下りない」と分かっても、ディーラーは返品を受け付けてくれません。
NOx・PM規制、土砂禁の制限、車検証の名義…。
不安要素が一つでもあるなら、購入契約を結ぶ前に、車検証のコピー(または仕様書)を私にメールで送ってください。
「この車なら大丈夫です」というプロの確証を得てから購入する。それが、数百万の損失を防ぐ唯一のリスクヘッジです。

【購入前・無料診断】その車両で許可が取れるか判定します

「安くて良いダンプを見つけたが、NOx・PM法が心配だ」
「写真を撮ってみたが、これで役所を通るか不安だ」
そんな経営者様のために、当事務所では購入前の車両要件チェックを行っています。

車検証のコピー(写メでOK)を送っていただければ、許可の可否を即座に判定します。手遅れになる前に、今すぐご相談ください。

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【免責事項・ご注意】

  • 本記事における写真撮影のアングルや枚数、車両の登録要件は、申請先の都道府県・政令指定都市(自治体)の手引きにより大きく異なります。必ず管轄の行政庁の最新の手引きをご自身でご確認ください。
  • 本記事は執筆時点(2026年)の法令に基づき作成されています。法改正等により要件が変更される場合があります。
  • NOx・PM法の適合可否や、土砂禁ダンプの積載制限については、個別の車両状態により判断が分かれる場合があります。最終的な判断は、必ず購入前に専門家または行政庁へ相談し、ご自身の責任において行ってください。
  • 本記事内で使用している車両や人物の画像は、すべてAIによって生成されたイメージ図であり、実在する人物・車両・場所とは一切関係ありません。

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