【2026年最新】Gマーク取得の完全ガイド|要件・メリット・申請の流れをプロが解説

【結論】Gマーク(安全性優良事業所)取得とは?
Gマーク取得とは、全日本トラック協会が定める厳しい安全基準(100点満点中80点以上)をクリアし、貴社が「安全な優良企業」である公的証明を得ることです。単なるステッカーではなく、2026年においては「監査の免除」や「IT点呼」などの特例措置を受け、荷主からの信頼と経営の効率化を勝ち取るための必須条件となります。

行政書士 小野馨
こんにちは!
運送業支援実績5000件超 行政書士の小野馨です。
今回は、運送会社の経営を左右する【Gマークの取得】について、現場の視点から徹底解説します。

「荷主から『Gマークは持っていますか?』と聞かれることが増えた」
「2024年問題以降、ドライバー確保のためにも会社の信頼性を上げたい」

今、私の事務所にはこのような相談が殺到しています。
かつてGマークは「持っていれば箔がつく」程度のものでしたが、2026年現在、その意味合いは劇的に変化しました。コンプライアンスが重視される昨今、Gマーク未取得はそのまま「選ばれないリスク」へと直結しかねません。

しかし、いざ取得しようとすると「100点満点中80点」という高いハードルや、膨大な申請書類の山に圧倒され、二の足を踏んでしまう経営者様も少なくありません。

この記事では、行政書士として5000社以上の運送会社を見てきた私が、「最短ルートでGマークを取得するための要件と手順」を、実務の裏側まで包み隠さず解説します。
難解な手引きを読み込む必要はありません。この記事さえ読めば、貴社がやるべき「次の的一手」が明確になります。

Gマーク未取得の最大のリスクは、事故や違反時の「風当たりの強さ」と、優良荷主からの「取引除外」です。申請時期は原則年1回。このチャンスを逃すと、貴社の成長は1年遅れることになります。

この記事でわかる4つのポイント

  • ✅ 監査免除やIT点呼など、経営に直結する「実利メリット」
  • ✅ 申請前に確認すべき「3年の壁」と「欠格事由」
  • ✅ 合否を分ける「80点」の配点構造と加点対策
  • ✅ 7月の申請に向けた具体的なスケジュールと書類準備

運送業許可の全体像は運送業許可の教科書をご覧ください!

Gマーク取得のメリットとは?経営者が知るべき「実利」と「価値」

結論から申し上げますと、Gマーク(安全性優良事業所)の最大の価値は、国土交通省が公式に認めた「インセンティブ(優遇措置)」による法的・経済的メリットにあります。

多くの経営者様が「企業のイメージアップ」程度に捉えていますが、それは氷山の一角です。実務上の本質は、厳格な対面点呼の一部をシステム化できる「IT点呼の導入」や、万が一の違反時に付与される「違反点数の消去特例」、さらには行政による「定期監査の免除要件」など、会社を守り、業務コストを下げる具体的な特権が付与される点にあります。

つまりGマークは、単なる飾りではなく、運送会社が法規制の中で有利に立ち回るための「強力な防具」なのです。この章では、その具体的な中身を解説します。

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推奨画像: Gマークのステッカーが貼られたトラックの前で、タブレット(IT点呼)を持ち自信に満ちた表情の運送会社社長と、安心した表情のドライバー。

生成用プロンプト: A confident Japanese logistics company CEO holding a tablet device displaying 'IT Roll Call' interface, standing in front of a modern white truck with a G-Mark sticker. Next to him is a reliable driver in uniform. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme, trustworthy business atmosphere.

Alt属性: Gマーク取得メリット IT点呼 監査免除[Fashion illustration style]

監査免除とIT点呼導入による「インセンティブ」の経済効果

Gマークを取得することは、国土交通省から「安全優良企業」としての特権(インセンティブ)を与えられることを意味します。ここでは、精神論ではなく、経営の数字(コストとリスク)に直結する3つの法的メリットを解説します。

1. 運行管理者の負担激減!「IT点呼」の導入解禁

運送業経営における最大のアキレス腱は「対面点呼の義務(輸送安全規則第7条)」です。原則として、ドライバーが出発・帰庫する際は、運行管理者が対面で点呼を行わなければなりません。しかし、Gマーク認定事業所になれば、特例として「IT点呼」が実施可能になります。

具体的には、Gマークを取得した営業所間、またはGマーク営業所と車庫の間であれば、Webカメラや高性能なアルコール検知器システムを用いたモニター越しでの点呼が法的に認められます。これにより、以下のような劇的なコスト削減が可能になります。

  • 人件費の削減事例:

    例えば、A営業所(早朝稼働)とB営業所(深夜稼働)がある場合、それぞれに専任の運行管理者を張り付かせる必要がありましたが、IT点呼を使えば、A営業所の管理者がB営業所のドライバーも一括して点呼できます。

    これにより、深夜手当込みで年間約400万円かかっていた補助者の人件費を、システム利用料(月額数万円)に置き換えることができ、年間200万円以上の固定費削減に成功した事例も多数あります。

  • 法令順守の徹底:

    無理なシフトで管理者を疲弊させ、「記録の改ざん」や「点呼未実施」という重大違反を犯すリスクを、システム化によって物理的に排除できます。

2. 行政処分リスクの軽減「違反点数の消去特例」

万が一、ドライバーが違反や事故を起こし、会社に行政処分(車両停止等)が下された場合、通常は違反点数が累積し、一定基準を超えると「事業停止」や「許可取消」になります。この違反点数は原則「3年間」消えません。

しかし、Gマーク認定事業所には強力な救済措置があります。違反点数が付与されたとしても、その後2年間、違反なく安全に業務を行えば、当該点数が消去されます(通常より1年短縮)。

これは、事業の存続に関わる「行政処分」のリスク期間を短縮できる、極めて強力な法的保険と言えます。

3. 定期巡回指導・監査の対象除外

地方適正化事業実施機関による「巡回指導」や、運輸支局による「監査」は、準備対応だけで膨大な事務コストがかかります。Gマーク認定事業所は、安全性が担保されているとみなされるため、原則として定期的な巡回指導の対象から外れます。

もちろん、重大事故や内部告発(端緒)があった場合は監査が入りますが、何も問題がないのに数年に一度入る定期検査のために業務を止める必要がなくなるのは、実務上大きなメリットです。

4. その他の経済的メリット(保険・助成金)

上記以外にも、即座にキャッシュフローに効くメリットがあります。

  • 損害保険料の割引: 多くの保険会社で、Gマーク事業所向けの事業用自動車保険料割引(例:3〜10%程度)が適用されます。車両台数が多い会社ほど、この割引額は数十万円単位になります。
  • 助成金の優遇: 全日本トラック協会の助成金事業において、Gマーク事業所は優先的な採択や、助成率の上乗せ措置を受けられるケースが増えています。
  • CNGトラック等導入補助の要件化: 一部の環境対応車導入補助金では、Gマーク取得が申請の必須要件となっている場合もあります。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「IT点呼」と「遠隔点呼」をごっちゃにしていませんか?

よくある勘違いですが、Gマークを取っただけで、自宅や外出先からスマホで点呼ができるわけではありません。それはより要件が厳しい「遠隔点呼」です。

Gマークで認められるIT点呼は、あくまで「Gマーク営業所(または車庫)同士」であることが条件です。IT点呼機器を導入したのに、「相手側の営業所がGマークを取れていなかったため使えなかった(機器代が無駄になった)」という失敗事例が後を絶ちません。システム導入は必ず認定証が届いてから契約してください。

荷主からの「信頼」獲得と運賃交渉における優位性

「安ければ何でもいい」という時代は、2024年問題を経て完全に終わりました。現在、大手荷主やコンプライアンスを重視する上場企業は、運送会社を選定する際に「Gマークを取得しているか」を足切りライン(取引要件)にするケースが急増しています。

1. 荷主自身のリスク回避としてのGマーク

なぜ荷主はGマークにこだわるのでしょうか。それは、荷主自身を守るためです。

国土交通省による「荷主勧告制度」が強化され、過積載や過労運転を強いるような運送契約を結んだ荷主名は公表され、社会的制裁を受けるようになりました。

このリスクを回避するため、荷主の物流担当者は、全日本トラック協会の公式サイトにある「安全性優良事業所検索」データベースを使用し、契約しようとしている運送会社が「安全な会社(Gマーク認定)」かどうかを裏で必ずチェックしています。

ここで名前が出てこない会社は、どんなに営業マンが「うちは安全です」と口頭で説明しても、コンプライアンス上のリスク企業とみなされ、見積もり以前に門前払いされる可能性があるのです。

2. 「標準的な運賃」交渉のカードとして

燃料費高騰や人件費アップに伴い、運送会社は荷主に対して「運賃値上げ(標準的な運賃への是正)」を交渉しなければなりません。

この際、Gマークは強力な交渉カードになります。

  • 説得力の向上:

    「法令を遵守し、ドライバーの労働時間を適正に管理するためのコスト(安全コスト)」が運賃に含まれていることを、Gマークという客観的な証拠で証明できます。

  • 「ホワイト物流」への参画:

    Gマーク取得企業は、「ホワイト物流推進運動」に賛同する荷主企業とのマッチングにおいて有利に働きます。適正な運賃での取引を望むなら、まず自社が「適正な事業者」であることを証明しなければ、交渉のテーブルにすらつけません。

つまり、Gマーク取得にかかる手間は、将来的に「良い荷主」と「適正な運賃」で長く付き合うための、極めてリターンの高い先行投資といえるのです。

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推奨画像: スーツ姿の荷主担当者が、PC画面の「Gマーク認定事業所一覧」を指差しながら、運送会社社長と握手をしているシーン。背景には「ホワイト物流」のイメージ。

生成用プロンプト: A business handshake scene between a logistics company owner and a corporate shipper client. The client is pointing at a PC screen displaying a 'Safety Excellent Business List' (G-Mark database). Trustworthy atmosphere, office setting. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: 荷主交渉 Gマーク ホワイト物流[Fashion illustration style]

【申請資格】あなたの会社は申請できるか?「足切り」の3条件

Gマークの認定試験において最も残酷な真実は、「そもそも土俵にすら上がれない事業者が存在する」ということです。どれほど安全活動に力を入れていても、トラック協会が定める「申請資格(足切りライン)」を一つでも満たしていなければ、申請書は受理されず、審査すら受けられません。

特に注意すべきは、「事業開始からの期間」と「過去の行政処分歴」です。これらは努力でカバーできるものではなく、事実として確定している事項だからです。

書類作成という膨大な作業に着手する前に、まずは貴社の現在の状況が以下の「3つの絶対条件」をクリアしているか、冷静にチェックしてください。ここがクリアできていなければ、残念ながら今は「待つ」時期であり、申請のタイミングではありません。

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推奨画像: 「STOP」の標識を持つ警備員と、チェックリスト(3年経過・処分なし・社保完備)を確認して冷や汗をかいている運送会社経営者のイラスト。

生成用プロンプト: A logistics company owner sweating while checking a clipboard checklist titled 'G-Mark Requirements' (3 years, No Penalty, Insurance). A security guard holding a STOP sign is in the background. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: Gマーク 申請資格 足切り条件[Fashion illustration style]

事業開始後3年経過と「配置基準」等の法令遵守要件

Gマーク申請における最初のハードルは、会社の「実績期間」と「人的体制」です。ここは全日本トラック協会が定めるシステム上の絶対条件であり、例外はほとんど認められません。

1. 「運輸開始日」から3年経過の原則

申請資格の第一条件は、「申請する年の7月1日現在において、事業開始後3年を経過していること」です。

ここで多くの経営者様が勘違いされるのが「許可日」と「開始日」の違いです。

許可証をもらった日ではありません。運輸支局に「運輸開始届」を提出し、実際に緑ナンバーで走り出した日からカウントして3年です。例えば、許可から準備に半年かかっていれば、その半年分、Gマーク申請も後ろにズレることになります。

2. 運行管理者の「配置基準」違反は即アウト

次に、営業所の車両数に応じた「法的な人数」の管理者が配置されているかどうかが問われます(貨物自動車運送事業法第18条)。

  • 運行管理者(資格者)の人数:

    保有車両数が29台までなら最低1名、30台〜59台なら2名以上の選任が必要です。

  • 整備管理者の選任:

    車両数に関わらず、必ず1名以上の整備管理者が必要です。

ここで重要なのは、単に「資格を持っている社員がいる」だけでは不十分だということです。

運輸支局に対して正式に「選任届」を提出し、受理印をもらっている状態(=公的に選任されている状態)でなければなりません。「届出を忘れていた」は通用せず、配置基準違反として申請資格を失います。

また、運行管理者がドライバーを兼任している場合も要注意です。Gマーク申請では運行管理体制の適切性が厳しく見られるため、管理者が乗務ばかりしていて点呼ができない状態(名ばかり管理者)は、後の審査で大きな減点要因となります。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「事業承継・合併」の場合は特例がある?

原則は「3年」ですが、親会社からの分社化や、M&Aによる事業譲渡の場合、元の会社の事業実績期間を「通算」できる特例措置があります。

ただし、これには事前に運輸支局での「認可申請」の内容確認や、トラック協会との高度な調整が必要です。「うちは事業譲渡だから大丈夫だろう」と自己判断せず、必ず事前に専門家へ相談してください。ここで間違えると1年棒に振ります。

過去の「行政処分」歴と社会保険加入の必須ライン

Gマークは「安全性優良事業所」の認定制度です。したがって、国から「懲罰を受けている期間中」の会社や、「公的義務(保険)を果たしていない」会社が認定されることは、制度の趣旨上あり得ません。

ここでは、申請書を作成する前に必ず確認すべき、最も重い「レッドカード(即申請不可)」の基準について、行政処分の種類と社会保険の実務運用の観点から徹底解説します。

1. 「事業停止処分」は一発退場(過去2年の壁)

まず、行政処分における最大の足切り基準は「事業停止処分」の有無です。

申請要件には明確にこう記されています。

「申請年の7月1日を起算日として、過去2年間に事業停止命令(貨物自動車運送事業法第60条第1項)を受けていないこと」

ここで重要なのは、「車両停止」と「事業停止」の区別です。

  • 車両停止処分(数日車を止める):

    これは申請資格自体を剥奪するものではありません(ただし、後の配点審査で大幅に減点され、実質的に合格が絶望的になるケースが大半です)。

  • 事業停止処分(営業所全体の営業停止):

    これを受けている場合、処分日から2年以上経過するまでは、いかなる理由があってもGマークの申請はできません。まずはコンプライアンス体制を立て直し、喪明けを待つ必要があります。

「うちは車両停止だから申請できる!」と安心するのは早計です。車両停止処分であっても、違反点数が累積し、再違反を繰り返している場合は、審査の過程で「安全性が著しく欠如している」と判断され、不認定となるリスクが極めて高いことを覚悟しなければなりません。

2. 社会保険・労働保険の「加入」は絶対条件

次に、多くの事業者が書類不備で突き返されるのが「保険関係」です。Gマーク申請において、社会保険等の未加入は「門前払い」の対象です。

具体的には、以下の4つの保険すべてに、適正に加入している必要があります。

保険の種類 審査のポイント(ここが見られる)
① 健康保険 法人であれば社長1人でも強制加入。

従業員全員分の証憑が必要。

② 厚生年金保険 健康保険とセットで加入。

「国民年金だから」は通用しない。

③ 労災保険 アルバイト含む全従業員が対象。

労働保険料申告書の写し等で証明。

④ 雇用保険 週20時間以上勤務等の要件を満たす従業員。

加入漏れが多いのがここ。

3. 審査官はここを見る!「名簿」との照合作業

ここがプロの視点ですが、適正化実施機関の審査官は、単に「保険の領収書」を見ているわけではありません。

Gマーク申請では、必ず「現在の運転者リスト(乗務員台帳)」を提出させられます。

審査官は、この「運転者リスト」と「保険加入者リスト」を一人ひとり突き合わせます。

もしリストに名前があるドライバーが、正当な理由なく社会保険に入っていなかったり、雇用保険の手続きが漏れていたりすれば、即座に「不適格」とみなされます。

「試用期間中だからまだ手続きしていない」「本人が入りたくないと言っている」といった言い訳は、Gマーク審査では一切通用しません。

申請日(7月)の時点で、在籍するドライバー全員の加入手続きが完了していること。これがスタートラインです。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「過去の違反歴」を忘れてしまった場合の調べ方

「数年前に何か違反切符を切られた気がするが、正確な日付や処分内容を覚えていない…」というケースがよくあります。

この状態で当てずっぽうに申請するのは危険です。申請書に虚偽記載をしたとみなされる恐れがあります。

自分の会社の処分歴が不明な場合は、管轄の運輸支局の「輸送担当」窓口に問い合わせるか、国土交通省の「行政処分検索サイト(ネガティブ情報等検索システム)」で自社名を検索し、事実関係をクリアにしてから申請準備に入ってください。

【合否の分かれ目】Gマーク取得へ100点中80点を取る「3つの評価基準」

Gマークの審査は、審査員の気分で決まるものではありません。完全に数値化された「3つの評価項目(合計100点満点)」によって、冷徹にジャッジされます。

合格ラインは「80点以上」です。

一見、20点も落としていいように見えますが、これは大きな罠です。なぜなら、評価項目の中には「一度のミスで大幅に点を失う項目」が含まれており、実務的には「ほぼ満点を目指さなければ、80点には届かない」ように設計されているからです。

評価の内訳は以下の通りです。

📊 Gマーク評価項目の配点構造

  • ① 安全性に対する法令の遵守状況(配点 40点)

    地方適正化事業実施機関による「巡回指導」の結果がそのまま点数になります。

  • ② 事故や違反の状況(配点 40点)

    過去の事故や行政処分歴。無事故・無違反なら満点。あれば減点。

  • ③ 安全性に対する取組の積極性(配点 20点)

    安全教育、デジタコ導入、健康管理など、自社の努力で積み上げる加点項目。

合格への最短ルートは、①と②で基礎点を固め、③でダメ押しの点数を稼ぐことです。それでは、各項目の攻略法を解説します。

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推奨画像: ホワイトボードに「80点」の合格ラインと、3つの積み木(40点・40点・20点)が積み上がっている図解。行政書士が「ここが重要」と一番下の土台(法令遵守)を指差している。

生成用プロンプト: Infographic illustration of G-Mark scoring system. Three stacked blocks labeled 'Compliance (40pts)', 'Accidents (40pts)', 'Initiatives (20pts)'. A red line indicates the 'Passing Score 80pts'. An expert points to the base block. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: Gマーク 配点 評価基準 合格ライン[Fashion illustration style]

安全性に対する法令の遵守状況(配点40点)と「巡回指導」の評価

最初の40点は、あなたが申請書を書く前から、すでに勝負が決まっているかもしれません。

なぜなら、この項目は原則として、地方適正化事業実施機関(トラック協会)が実施する「巡回指導」の結果が自動的に点数化されるからです。

1. 巡回指導の結果がすべての土台

運送会社を経営していれば、数年に一度、適正化実施機関の指導員が営業所にやってきて、帳簿や日報をチェックする「巡回指導」を受けた経験があるはずです。

Gマークの評価項目①は、この巡回指導における「評価項目(全38項目)」のうち、いくつ「適(◯)」がついたかで計算されます。

【計算式】

(「適」の項目数 ÷ 全評価項目数 38)× 40点

つまり、巡回指導ですべて「適」であれば満点の40点がもらえますが、指摘事項(否)が多ければ多いほど、点数は容赦なく削られていきます。

2. 「A〜E判定」と足切りの関係

巡回指導の結果は、指摘項目の数に応じてA〜Eの5段階で判定されます。

Gマーク申請においては、この判定が致命傷になることがあります。

  • D判定・E判定(指摘事項が多い):

    この状態では、そもそも安全性が確保されていないとみなされ、この項目①の点数が低くなるだけでなく、申請資格そのものを問われる可能性があります。まずは改善報告書を提出し、指摘事項をすべて是正(改善)したことを証明しなければなりません。

  • 改善基準告示の遵守(重要):

    特に「運転者の労働時間(改善基準告示)」の項目で「否」がついていると、配点への影響が大きいうえに、労働基準監督署への通報リスクも孕みます。ここは最優先の修正ポイントです。

3. 「巡回指導を受けていない」場合はどうする?

新規許可を取って間もない場合や、たまたま数年間巡回指導が来ていない場合はどうなるのでしょうか?

その場合は、以下のいずれかの措置が取られます。

  1. 過去3年以内の結果を使用する:

    直近の巡回指導データが有効期間内であれば、それが自動的に適用されます。

  2. 申請後に「特別巡回指導」が入る:

    有効なデータがない場合、Gマーク申請を受け付けた後に、審査員(指導員)が実地確認にやってきます。これを拒否することはできません。ここでボロが出れば不合格です。

つまり、Gマークを取りたければ「日頃の帳簿管理(法定三帳簿、点呼記録)」を完璧にしておき、いつ巡回指導が来ても満点が取れる状態にしておくこと。これが、40点を確保する唯一の方法です。

事故や違反の状況(配点40点)における「減点」の仕組み

2つ目の評価項目は「減点方式」です。スタート地点では全員が「満点(40点)」を持っています。そこから、過去の実績に応じて点数が削られていく仕組みです。

つまり、過去3年間に「重大な事故」も「行政処分」もなければ、黙っていても40点満点が手に入ります。逆に言えば、ここで大きく減点されると、合格ラインの80点到達は極めて困難になります。

1. どのレベルの「事故」が減点対象か?

「擦り傷程度の事故でも減点されるのか?」という質問をよく頂きますが、答えはNOです。

Gマーク評価で減点対象となるのは、国土交通省に報告義務がある「自動車事故報告規則第2条」に該当する重大事故に限られます。

  • 対象となる事故の例:
    • 転覆、転落、火災を起こした場合
    • 死傷者が出た場合(軽傷含む)
    • 踏切で鉄道と接触した場合
    • 10台以上の多重衝突事故など
  • 「第1当事者」のみカウント:

    上記の事故であっても、自社の過失割合が低く「第2当事者(もらい事故の被害者側)」と認定された場合は減点されません。あくまで、自社が事故の主原因を作った「第1当事者」の場合のみ、件数に応じて点数が引かれます。

2. 行政処分による減点は「期間」に注意

違反(行政処分)に関する評価期間は、原則として申請年の前年12月末までの「過去3年間」です。

この期間中に、車両停止処分や文書警告を受けている場合、その処分の重さに応じて点数が差し引かれます。例えば、車両停止処分を受けた場合、停止日数の累積に応じて減点幅が大きくなります。

(※なお、申請直前に「事業停止処分」を受けている場合は、前述の通り足切り(申請不可)となります)

3. 挽回の難易度を知る

この項目の怖いところは、「事実(過去)」は変えられないことです。

法令遵守(項目①)や取組(項目③)は、今から書類を整備すれば改善できますが、過去の事故歴だけは消せません。

もし、ここで大きく点数を落としている(例:事故で20点減点など)場合、残りの項目で満点近くを取らなければ80点に届きません。その場合、次章で解説する「加点項目(取組の積極性)」をすべてかき集める「総力戦」が必要になります。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「事故隠し」は絶対にやめてください

「報告しなければバレない」と安易に考えて事故報告書を提出せず、後で警察や保険会社からの連絡で発覚した場合、Gマークどころか「虚偽報告」として監査が入り、最も重い行政処分の対象になります。

Gマーク審査では、運輸支局の事故データと照合が行われます。正直に報告し、減点を受け入れた上で他の項目でリカバリーする方が、会社存続のためには遥かに安全です。

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推奨画像: 過去3年のカレンダー(タイムライン)と、事故・違反のアイコン。そこから点数がマイナスされていくイメージ図。「無事故なら40点KEEP」の文字。

生成用プロンプト: Timeline infographic showing 'Past 3 Years'. Icons representing 'Accidents' and 'Penalties' showing subtraction signs (-pts) from a '40 Points' shield. A clean path shows 'No Accidents = Full Score'. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: Gマーク 事故減点 評価期間[Fashion illustration style]

安全性に対する取組の積極性(配点20点)での「加点」対策

最後の20点は、唯一「自社の努力で点数を積み上げられる」ボーナスステージです。

前の2項目(法令遵守・事故)で満点が取れていれば、ここは0点でも合格(合計80点)ですが、現実には多くの事業者が巡回指導等で数点を失っています。

そのため、ここの「20点枠」から、いかに効率よく点数を拾い集めるかが、合否を分ける最終決戦となります。

ここでは、比較的導入しやすく、かつ確実に点数になる「鉄板の加点メニュー」を厳選して紹介します。

1. 確実に狙える「鉄板加点リスト」

以下の項目は、多くの運送会社が実施している、あるいは少しの投資で実施可能な項目です。

加点項目(例) 配点 認定のポイント(裏付け資料)
① 安全講習会の受講 2点 管理者等がトラック協会主催の研修に参加。

修了証の写しが必要。最も手軽。

② 事故惹起者への教育 1点 事故を起こした運転手に特別な指導を実施。

教育記録簿の内容が具体的に書かれているか。

③ SAS(睡眠時無呼吸)検査 2点 全運転者の受診が必須。

1人でも未受診なら0点。全員分の結果票が必要。

④ デジタコ・ドラレコ導入 2点 保有車両への装着率で判定。

機器の導入証明書や管理台帳で証明。

⑤ 定期健康診断の受診 2点 受診率100%が条件。

定期検診の結果一覧表(人数分)で証明。

⑥ グリーン経営認証等の取得 2〜5点 ISO39001やグリーン経営認証を持っていると大幅加点。

登録証の写しでOK。

2. 「自認書」の怖さと証拠保存の義務

この加点項目の申請において、行政は非常に巧妙なトラップを仕掛けています。

それは「自認書(自己申告書)」の存在です。

一部の項目(独自の安全活動など)は、「実施しました」という自認書に代表者がハンコを押せば、形式上は点数として認められる場合があります。

しかし、これをいいことに「やっていない会議をやったことにする」「教育記録を適当に作る」といった行為をするのは自殺行為です。

Gマーク認定後、あるいは審査中に「裏付け資料を見せてください」と言われた際、整合性のある議事録や写真、日報が出てこなければ、それは「虚偽申請」となります。

虚偽が発覚すれば、Gマークは即時取り消し、さらに悪質な場合は通常の監査(臨検)へと発展します。

加点が欲しいからといって、実態のない実績を申告することだけは絶対に避けてください。

3. 足りない点数をどう埋めるか?

もし試算の結果、78点や79点で「あと1〜2点足りない!」という場合はどうすればいいでしょうか。

即効性があるのは以下の施策です。

  • NASVA(事故対)の適性診断(一般診断)を受けさせる:

    全運転者に受診させれば加点対象になります。予約さえ取れれば短期間で実績を作れます。

  • 安全性に関する社内会議の実施:

    定期的に会議を行い、しっかりとした議事録(出席者署名入り)を残せば、「独自の安全活動」として認められる可能性があります。

Gマーク申請から認定までの全スケジュールと手続きフロー

Gマーク取得において、経営者が最も恐れるべきは「配点不足」ではありません。「申請期限の徒過(遅刻)」です。

建設業許可などの一般的な行政手続きとは異なり、Gマーク申請は「原則として年1回、7月上旬のわずか2週間」しか受付窓口が開きません。この期間を1日でも、いや1分でも過ぎれば、いかなる理由があっても書類は受理されず、次のチャンスは「来年の7月」まで完全にお預けとなります。

つまり、スケジュールの管理ミスは、そのまま「1年間の機会損失」に直結するのです。4月の時点で準備を始めていなければ、プロから見ればすでに「黄色信号」です。ここでは、絶対に遅刻しないためのタイムラインと、認定までの全体フローを解説します。

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推奨画像: カレンダーの「7月1日〜14日」が赤くマーキングされ、そこに向かって走るランナー(経営者)と、スタートピストルを持つ行政書士のイラスト。切迫感とゴールの明確化。

生成用プロンプト: A calendar highlighting 'July 1st - 14th' in red. A business owner is running towards the date like a sprinter. An administrative scrivener holds a starting pistol. Concept of 'Strict Deadline'. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: Gマーク 申請期間 スケジュール[Fashion illustration style]

7月の「申請期間」厳守と地方適正化事業実施機関への提出

Gマークの申請は、まさに「時間との戦い」です。毎年、全日本トラック協会から発表される「安全性評価申請要領」に基づき、ピンポイントで書類を提出しなければなりません。

1. 魔の2週間「7月1日〜14日」

例年、申請受付期間は7月1日から7月14日までの14日間に設定されます(※年度により土日の関係で数日前後するため、必ず5月頃に発表される要領を確認してください)。

この期間中に、書類一式が窓口に到達していなければなりません。

郵送の場合は「期間内必着」か「消印有効」か、その年のルールを厳密に確認する必要があります。1日でも遅れれば、中身を見られることもなく返却されます。

2. 提出先は「運輸支局」ではない!

ここで初心者がやりがちな最大のミスが、提出先の間違いです。

運送業の許可変更届などは「運輸支局(国土交通省)」に出しますが、Gマークの申請書は「地方適正化事業実施機関(各都道府県のトラック協会)」に提出します。

運輸支局の窓口に持っていっても「ここでは受け付けません」と門前払いされ、そこからトラック協会へ移動している間に窓口が閉まる…という笑えない事例も実際に起きています。

3. 「電子申請」のID発行は早めに

近年は、インターネット経由での「Gマーク電子申請」が推奨されています。24時間提出可能で、書類作成システムと連動しているため非常に便利ですが、注意点があります。

電子申請を行うための「ID・パスワード」の発行には、事前の申込みが必要で、これに数日〜1週間程度かかる場合があります。

「締め切り最終日の夜に電子申請しようとしたら、IDがなくてログインできず、間に合わなかった」というケースは、まさにDIYの典型的な失敗です。電子申請を選ぶ場合も、6月中にはシステムへのログイン確認を済ませておくのがプロの鉄則です。

審査から「認定証」交付までの流れと有効期間

7月に書類を提出した後、どのようなタイムラインで認定が決まるのでしょうか。

実は、Gマークは提出してすぐに結果が出るものではありません。厳正な審査が行われるため、約半年間の「待ち」が発生します。

1. 結果発表は12月中旬

提出された書類は、地方適正化事業実施機関による形式審査を経て、全国貨物自動車運送適正化事業実施機関(全ト協)での最終審査に回されます。

合格発表(認定公表)は、例年12月中旬に行われます。

インターネット上で認定事業所名簿が公開されるとともに、合格した事業所には年末までに「認定証」と「ステッカー」が郵送されます。つまり、7月に申請して、実際にGマークを使えるようになるのは翌年の1月1日から、というスケジュール感になります。

2. 有効期間は「2年〜4年」で変動する

Gマークの有効期間は、申請の回数や評価点数によって変動する「ランク制」になっています。

  • 初回認定: 有効期間は2年間です。
  • 1回目の更新: 原則として3年間になります。
  • 2回目以降の更新(優良特例): 高得点などの一定条件を満たした優良事業所は、有効期間が4年間に延長されます。

更新の手続きを忘れると、また一から(初回2年)やり直しになるため、認定証に記載された「有効期限」は、社長室のカレンダーに赤ペンで書き込んでおいてください。

💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)

「ステッカー」は勝手に貼れません

認定証と一緒に送られてくるGマークのステッカーですが、これをトラックのどこに貼るかは厳密に決まっています(前面、後面、側面など)。

また、認定を受けた営業所に所属する車両(緑ナンバー)にしか貼れません。他の営業所のトラックに貼ったり、白ナンバーの営業車に貼ったりすると、不正使用として認定取り消しの対象になりますので、配布時のマニュアルをよく読んで貼付してください。

膨大な「必要書類」と書類作成のポイント

Gマークの申請作業が「最も過酷」と言われる理由、それは提出書類の圧倒的な量と細かさにあります。

許可申請とは異なり、Gマーク申請は「御社がこれだけ安全活動をやっている」という事実を証明するための「証拠書類(エビデンス)の積み上げ競争」です。

申請書本体(様式)を作成するだけでなく、その記述内容の裏付けとなる「自認書」「計画書」「台帳の写し」「教育記録」などを、A4ファイル一冊分にまとめて提出しなければなりません。

ここで重要なのは、「あるはずの書類がない」ことです。

日々の業務で記録を残していなければ、申請直前にどんなに頑張っても書類は作れません(※バックデートでの作成は改ざんとなり違法です)。ここでは、絶対に漏らしてはならない必須書類と、審査員が見るポイントを解説します。

📷 画像挿入指示

推奨画像: デスクの上に積み上げられた書類の山(ファイル)。その横に「証拠(Evidence)」と書かれた虫眼鏡。困り顔の事務員と、整理されたチェックリストを持つ行政書士。

生成用プロンプト: A high stack of paperwork files on an office desk labeled 'Evidence'. An administrative scrivener holding a magnifying glass and a checklist stands next to a confused office clerk. Concept of 'Document Load'. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: Gマーク 必要書類 証拠資料[Fashion illustration style]

不備を出さない「申請書」作成と複写式の注意点

Gマークの申請書(様式第1号)は、認定の可否を決定する最も基本的な書類です。ここで形式不備があれば、後ろに続く膨大な証拠資料すら見てもらえません。

1. 「手書き(複写式)」より「Web作成システム」を推奨

かつては、トラック協会で配布される「複写式の専用用紙」にボールペンで手書きするのが主流でした。しかし、行政書士の視点から言わせていただくと、現在において手書きでの申請は推奨しません。

なぜなら、手書きには以下のリスクがあるからです。

  • 書き損じの致命傷: 複写式のため、1枚書き間違えると、全てのページが書き直しになります。
  • 計算ミスの誘発: 車両数や点数の集計を電卓で行うため、計算間違いが発生しやすいです。

現在は、全日本トラック協会が公開している「申請書作成システム(Webブラウザ版)」を使用してください。これを使えば、基本的な計算は自動で行われ、間違えても何度でも修正して、きれいなA4用紙(PDF)で出力できます。

2. それでも修正が必要な場合の「訂正ルール」

システムで作成して印刷した後、あるいはどうしても手書きで修正が必要になった場合、最新のルール(押印廃止)に則った訂正作法を守ってください。

  • 訂正印は不要: 以前のように、訂正箇所に代表者印を押す必要はありません。
  • 二重線で見え消し: 間違った箇所に定規で二重線を引き、近くに正しい数字や文字を書いてください。
  • 【絶対禁止】修正液・修正テープ: 公文書において、修正液等は使用厳禁です。下の文字が見えない状態での修正は「改ざん」とみなされ、その時点で書類は無効となります。

3. 審査員が見ている「数字の整合性」

申請書の記載内容で最も不備が多いのが、他の添付書類との「数字のズレ」です。

例えば、申請書の「車両数」欄に「20台」と書いたなら、添付する「車両一覧表」の行数も、車庫の図面に書かれた「収容可能台数」も、すべて整合性が取れていなければなりません。

「申請書には20台と書いたが、実は先週1台廃車にしたので一覧表は19台になっている」といったズレは、審査員にとって格好の指摘材料となります。

提出前には、必ず申請書の数字と、添付資料の数字が「イコール」になっているか、指差し確認を行ってください。

日常帳票が証拠になる!添付すべき「疎明資料」の準備

Gマーク申請における添付書類は、新たに「作文」するものではありません。過去1年〜3年間に、貴社が積み上げてきた「日常業務の記録(ログ)」のコピーそのものです。

どんなに立派な申請書を作っても、それを裏付ける客観的な記録(疎明資料)が存在しなければ、審査員は1点もくれません。

ここでは、提出が必須となる膨大な資料群を整理し、審査をクリアするための「証拠能力」の高め方を解説します。

1. 必須提出の「基礎資料」群

まずは、評価項目に関わらず、申請資格を証明するために全事業者が提出しなければならない資料です。これらは「あって当たり前」であり、欠けていれば即却下となります。

  • 役員名簿・組織図: 法人の登記情報や、社内の指揮命令系統を示すもの。
  • 所定の宣誓書: 「暴力団等に関与していない」「不正行為をしていない」ことを誓約する書類。
  • 社会保険等の加入証明:
    • 健康保険・厚生年金保険の被保険者名簿(申請月直前のもの)
    • 労働保険料申告書の写し(受付印があるもの)
    • 雇用保険被保険者資格取得等確認通知書の写し(人数分)

2. 加点を狙うための「実績証明(Item 3)」

準備が最も大変なのが、配点20点の「安全性に対する取組の積極性」を証明する資料です。

項目ごとに「自認書(自分でやりましたという宣言)」に加え、以下の「証拠」をセットにする必要があります。

加点項目 必須となる証拠資料(コピー)
安全教育の実施 ① 年間の教育計画表(年度初めに作成したもの)

② 実施した教育の記録簿(日時・場所・内容・出席者名簿・講師名)

③ 使用した教材や写真

事故惹起者教育 ① 事故報告書または事故記録簿

② 特別指導の記録簿(マンツーマン指導の内容)

健康管理 ① 定期健康診断結果一覧表(受診日・機関名入り)

② 要再検査者への受診勧奨記録や医師の意見書

3. 審査員は見逃さない!「時系列と整合性」の罠

これら資料を準備する際、最も注意すべきは「日付と行動の整合性(アリバイ)」です。

審査員は、プロの捜査官のような視点で書類をクロスチェックします。

【よくある不備(矛盾)の事例】

  • 教育記録と運転日報の矛盾:

    「全ドライバーを集めて7月1日の13:00〜15:00に安全会議を行った」という議事録があるのに、運転日報を見ると、その時間にドライバーA君は東京から大阪へ向かって高速道路を走っている。

    結果:「会議の実態がない(架空計上)」とみなされ、加点が取り消されるだけでなく、虚偽申請の疑いがかかります。

  • 計画と実施の矛盾:

    「年間教育計画」には「5月に実施」と書いてあるのに、実際の「教育記録簿」の日付が「8月」になっている。

    結果:計画通りに実施されていない(PDCAが回っていない)と判断され、減点対象になり得ます。

4. 「インデックス」で心証を良くする

最後に、テクニカルなアドバイスです。

提出書類は数百ページに及ぶこともあります。審査員も人間ですので、バラバラの書類の束を渡されると心証が悪くなり、審査ミス(見落とし)も誘発します。

提出時には、A4ファイルに綴じ、トラック協会の指定する番号順に並べ替え、側面に「インデックス(見出しシール)」を貼ってください。

「項目3:教育計画」「項目4:健診結果」と一目でわかるように整理された申請書類は、「普段から管理が行き届いている会社だ」という無言のアピール(信頼の加点)に繋がります。

【経営判断】自社申請(DIY)か行政書士への依頼か

ここまで、Gマーク取得に必要な要件、スケジュール、そして膨大な書類作成について解説してきました。

これら全体像を把握した上で、経営者の皆様には最後に一つの決断を下していただく必要があります。それは、「社内のリソースを使って自力でやるか」それとも「コストを支払って専門家にアウトソーシングするか」という選択です。

Gマークの申請手数料自体は無料(または少額)です。そのため、「少しでも経費を浮かせたい」と自社申請(DIY)を検討されるのは自然な心理です。

しかし、Gマーク申請には、他の許認可にはない「失敗できない(一発勝負)」という特性があります。

この章では、目先の費用の安さだけでなく、万が一不認定になった場合の「機会損失」や、担当者が書類作成に費やす「時間単価」を含めた、真のコストパフォーマンスについて比較検討します。

📷 画像挿入指示

推奨画像: 天秤(バランススケール)。左皿には「お金(コスト)」、右皿には「時間と確実性(時計と合格印)」が乗っており、経営者が腕組みをして考えている。

生成用プロンプト: A business balance scale. One side holds 'Money', the other side holds 'Time & Certainty (Clock and Certified Stamp)'. A thoughtful CEO stands by. Concept of 'Cost-Benefit Analysis'. Style: Professional minimalist flat illustration, reliable corporate blue and white color scheme.

Alt属性: Gマーク 行政書士 費用対効果[Fashion illustration style]

自社申請の落とし穴!修正手間と「通常業務」への圧迫リスク

「うちは事務員がいるから、手引書を読ませてやらせればいい」。

そう考えてスタートしたものの、途中で後悔される経営者様を私は何人も見てきました。

自社申請(DIY)には、金銭的コストがかからないというメリットの裏に、以下の3つの強烈なデメリットが潜んでいます。

1. 担当者の「通常業務」が麻痺する

Gマークの申請準備は、慣れていない担当者が行うと、最低でも30〜50時間はかかります。

この時間は、本来であれば「配車業務」や「請求書作成」「電話対応」に充てられるべき貴重なリソースです。

申請直前の6月後半になると、担当者は書類の山と格闘し、他の業務が手につかなくなります。結果として、配車ミスが起きたり、顧客へのレスポンスが遅れたりと、本業の売り上げに悪影響を及ぼす「見えない損失」が発生します。

担当者の時給と残業代を計算すれば、外部に委託するのと変わらないコストがかかっているケースが大半です。

2. 「補正の電話」による精神的ストレス

何とか書類を出しても、それで終わりではありません。7月中旬以降、トラック協会(適正化実施機関)の審査担当者から、矢継ぎ早に「補正指示(修正命令)」の電話がかかってきます。

「◯ページの計算が合わない」「台帳の日付がおかしい」「添付資料が足りない」…。

専門用語で指摘されるこれらに即座に対応し、再提出しなければなりません。通常業務中に何度も作業を中断されるストレスは計り知れず、現場のモチベーション低下を招きます。

3. 「不認定=1年待ち」という最悪のリスク

そして最大のリスクは、苦労して出したのに「不合格」になることです。

建設業許可などは修正して再提出すれば済みますが、Gマークは期間厳守の一発勝負です。もし致命的な不備があり、期間内に修正できなければ、容赦なく「不認定」の通知が届きます。

次に申請できるのは「来年の7月」です。

たった一つの記載ミスで、監査免除やIT点呼といったメリットを1年間すべて失うことになります。この「機会損失」のリスクを背負ってまで、自社でやる意義があるのか、冷静な天秤にかける必要があります。

行政書士に依頼する「費用」対効果と確実な認定

では、運送業専門の行政書士に依頼した場合、具体的にどのようなメリット(対価)が得られるのでしょうか。

単に「面倒な作業を代わってくれる」だけではありません。プロに依頼する本質は、「合格という結果の購入」「経営リスクの洗い出し」にあります。

1. 申請前の「模擬診断」で合否が見える

我々専門家は、いきなり書類を作り始めません。

まず最初に、貴社の帳票類(点呼記録、日報、健診結果など)をすべてチェックし、トラック協会の審査官と同じ視点で「模擬採点」を行います。

この段階で、「実はこの事故で減点されている」「教育記録の日付がズレている」といった致命的な欠陥を発見できます。

もし点数が80点に届かないと判明すれば、申請期間までに間に合う「加点対策(SAS検査やセミナー受講など)」を提案し、確実に合格ラインに乗せてから申請します。

つまり、「落ちるリスクを極限までゼロにした状態」で本番に臨めるのが最大の強みです。

2. 費用相場とコストパフォーマンス

気になる費用ですが、一般的にGマークの新規申請サポートは「10万円〜15万円(税別)」程度が相場です。

一見高いと感じるかもしれませんが、この金額には以下の価値が含まれています。

  • 約50時間の作業代行: 社員がやるはずだった残業代の削減。
  • 補正対応の丸投げ: トラック協会からの問い合わせ対応もすべてプロが代行。
  • コンプライアンス診断: Gマーク以外の法的不備(未払い残業のリスク等)も見つかれば指摘・改善提案。

「年間15万円の保険料」と考えてみてください。

それで1年間、担当者が本業に集中でき、かつ確実にGマーク(監査免除等のメリット)が手に入るのであれば、経営判断として十分にペイする投資と言えるのではないでしょうか。

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※この記事を見たとお伝え頂ければスムーズです。