「明日から大阪の現場に入りたいんや!」
…その気持ちは痛いほど分かりますが、咲洲(さきしま)庁舎の予約はそんなに甘くありません。
こんにちは!
関西一円の産廃許可をスピード申請。
「大阪の建設業を止めるな」が合言葉の行政書士、小野馨です。
今回は【大阪府の産業廃棄物収集運搬許可】について、最短・最速で許可証を手にするための戦略をお話しします。
「赤字決算やけど、大阪府の審査は厳しいって聞いたぞ」
大阪で建設業やリフォーム業を営む社長様にとって、産廃許可は「避けては通れない免許」です。
しかし、大阪府の手続きは、京都や兵庫とは全く違う「独特のクセ」があります。
特に、申請窓口である「咲洲(コスモタワー)」の予約合戦や、債務超過に対するシビアな目線は、準備不足の申請者を容赦なく門前払いします。
「現場に穴を空けたくない」
「無許可営業で指名停止になるのだけは勘弁だ」
そう思うなら、この記事で「大阪府の審査官がどこを見ているか」を予習してください。
ネット上の古い情報に惑わされず、令和の最新ルールで勝ちに行きましょう。
▼ この記事のポイント ▼
- ✅ 大阪市・堺市…「政令市」ごとの許可は必要か?
- ✅ 咲洲庁舎(南港)への申請予約を勝ち取るコツ
- ✅ 大阪特有!「債務超過」企業の救済措置と条件
- ✅ 証紙はNG?手数料支払いの「キャッシュレス事情」
※なお、産廃許可取得の全体像やロードマップを知りたい方は、
『産業廃棄物許可の教科書(トップページ)』
をブックマークして、実務バイブルとしてお使いください。
「大阪府」vs「政令指定都市」管轄パズルの正解
大阪で産廃許可を取る際、一番ややこしいのが「自治体の多さ」です。
大阪市、堺市、東大阪市、豊中市、高槻市、枚方市…
これらすべてに個別の保健所があり、それぞれが権限を持っています。
「まさか、全部の市に申請して、全部に81,000円払うのか?」
と青ざめる社長様もいますが、安心してください。
ここには明確な「正解ルート」があります。
大阪府の許可1本で「大阪全域」をカバーできる条件
結論から言います。
あなたが「積替え保管なし(現場から処分場へ直行)」で収集運搬を行うなら、「大阪府知事の許可」を1つ取れば、大阪府下すべての市町村で営業可能です。
大阪市内(梅田や難波)の現場だろうが、堺市の現場だろうが、東大阪の工場だろうが、大阪府の許可証が1枚あれば、トラックを走らせてゴミを積むことができます。
これは平成23年の法改正で統一されたルールです。
しかし、現場ではいまだに「大阪市の現場に入るなら、大阪市長の許可証を見せろ」と言ってくる勉強不足な元請け担当者がたまにいます。
その場合は、「法改正で大阪府の許可に一本化されています」と堂々と説明してください。
参考:大阪府産業廃棄物収集運搬業許可の申請について(大阪府HP)
「積替え保管」をする場合のみ、各市長の許可が必要
例外は「積替え保管」です。
もしあなたの会社が東大阪市にあり、そこの倉庫で一時的にゴミを保管したいなら、「東大阪市長」の許可が必要です。
大阪市内に保管場所があるなら、「大阪市長」の許可が必要です。
この場合は、大阪府の許可とは別に申請が必要になり、審査基準も各市によって微妙に異なります。
(例:大阪市は保管場所の周辺住民への同意書が必要など、ハードルが跳ね上がります)
これから開業する方の99%は「直行」スタイルだと思いますので、まずは迷わず「大阪府(窓口:咲洲庁舎)」を目指してください。
行政書士 小野馨の「ここだけの話」
大阪の審査窓口(咲洲庁舎)は、とにかく「予約」が取りにくいです。
特に金曜日の午後や月末は激戦区。
しかも、書類に不備があって「出直し」になると、次の予約が2週間後…なんてこともザラです。
大阪で申請するなら、書類は「一発合格」レベルに仕上げていかないと、開業日がどんどん遅れてしまいますよ。
- 直行なら「大阪府許可」だけで大阪市も堺市もOK。
- 個別の市の許可が必要なのは「積替え保管」をする時だけ。
- 窓口の予約戦争に勝つことが第一歩。
【大阪の難所】審査を通すための「金」と「場所」の対策
大阪府の審査は、ある意味で「ビジネスライク」です。
情に訴えても通じません。
特に「カネ(財務状況)」と「手続き(場所・支払い)」については、大阪独自のドライな運用がされています。
「債務超過」に厳しい大阪府!赤字企業の突破ファイル
ここが京都との大きな違いの一つです。
大阪府は、申請会社の「財務体質」を非常にシビアに見ます。
直近の決算書を見て、以下の状態だと「経理的基礎なし」と判断され、そのままでは申請を受理してくれません。
1. 債務超過(資産の総額 < 負債の総額)の状態
2. 直近3期連続で赤字の状態
特に「債務超過」の場合、単に「中小企業診断士の診断書」を出すだけでは足りず、「今後5年間の収支計画書」や「借入金の返済予定表」など、かなり詳細な追加資料を求められます。
「これから頑張ります!」という精神論ではなく、数字で「いつ債務超過を解消できるのか」を証明しなければなりません。
私が担当した案件でも、大阪の建設業者様は設備投資で借入が多く、債務超過になっているケースが多々あります。
その場合は、事前に税理士や診断士と連携し、完璧な「再建計画」を作ってから窓口に乗り込む必要があります。
これを適当にやると、「この計画では絵に描いた餅ですね」と冷たく返されます。
申請手数料は「証紙」じゃない!咲洲庁舎での支払い方法
これから申請に行く方が一番驚くのが、手数料の支払い方法です。
京都や他県では「収入証紙」を買って貼るのが一般的ですが、大阪府の証紙は廃止されています。
現在の大阪府(産業廃棄物指導課)での支払いは、以下のいずれかです。
1. 窓口でのPOSレジ納付(現金)
2. 納付書による銀行振込(事前)
3. 一部コンビニ納付等(電子申請等の場合)
基本的には、審査が終わって受理された後、その場(または同フロアの支払い窓口)で現金を支払うスタイルが主流です。
「証紙を買おうと思って警察署に行っちゃった」という失敗がないようにしてください。
81,000円(新規)の現金を用意して、南港の咲洲庁舎へ向かいましょう。
申請場所は「咲洲庁舎(南港)」一択!アクセスの罠
大阪府の産廃許可申請窓口は、「大阪府咲洲(さきしま)庁舎」(旧WTCビル)の21階にあります。
(※大阪府庁本館(大手前)ではありません!ここを間違えるとめちゃくちゃ時間をロスします)
[画像指示: 大阪府咲洲庁舎の外観と地図 (alt: "大阪府咲洲庁舎 南港 産業廃棄物申請窓口")]
【アクセスの注意点】
● 場所が遠い: 大阪市内中心部からでも、ニュートラムに乗って「トレードセンター前」まで行く必要があり、移動だけで往復2時間は覚悟が必要です。
● 駐車場が高い: 車で行く場合、地下駐車場などがありますが、申請が長引くと駐車料金がかさみます。
● 予約必須: 飛び込みは絶対にNGです。事前に電話で日時を予約しないと、警備員すら通してくれません。
「書類にハンコ漏れがあった!」
そんな些細なミスで、この遠い南港まで「もう一往復」することになります。
大阪での申請は、まさに「一発勝負」。
完璧な準備こそが、最大の時短テクニックなのです。
- 債務超過だと審査が超厳しい。「計画書」を作り込め。
- 手数料は「現金」払い。証紙は廃止済み。
- 場所は「南港(咲洲)」。遠いので絶対に忘れ物をするな。
【費用】大阪府の許可取得にかかる総額シミュレーション
「で、なんぼかかんの?」
大阪の商売人として、一番大事なのはコストパフォーマンスですよね。
大阪府の許可取得にかかる費用は、他県と同じく「法定費用」と「報酬」の2階建てですが、支払い方法が**「脱・証紙(キャッシュレス対応)」**に進んでいる点が大きな特徴です。
無駄な手数料を払わず、最短で回収するための投資額を見ていきましょう。
申請手数料(現金・POS)と法定費用【81,000円】
まず、役所に支払う実費です。
大阪府の新規許可申請手数料は81,000円です。
京都のように「証紙を買ってこい」とは言われません。
咲洲庁舎の窓口で、申請受理後に「現金」または「クレジットカード等のキャッシュレス決済(POSレジ)」で支払います。
(※ただし、システム障害等に備えて、プロの業者は現金を持参するのが鉄則です)
| 項目 | 金額(目安) | 大阪府の備考 |
|---|---|---|
| 申請手数料(新規) | 81,000円 | 窓口で現金/POS払い(証紙不要) |
| 講習会受講料 | 約31,000円 | JWセンターへWeb申込み |
| 公的証明書取得費 | 約3,000円〜 | 法務局や府税事務所で取得 |
| 合計(法定費用) | 約115,000円 | 必要最低限の経費 |
これに加えて、大阪府特有のコストとして考えておくべきなのが「南港(咲洲)への交通費と時間コスト」です。
大阪市内中心部からでも往復2時間、駐車場代やガソリン代。
さらに書類不備で「出直し」になれば、その倍のコストがかかります。
「8万1千円払って終わり」ではなく、その裏にある「移動の手間」も含めてコスト計算をしてください。
行政書士に依頼する場合:大阪は「スピード」を買え
大阪エリアでの行政書士報酬の相場も、新規で「10万円〜15万円(税別)」が目安です。
しかし、大阪でプロを選ぶ基準は「値段」ではありません。
「咲洲庁舎の予約枠をどれだけ確保できているか」です。
実績のある事務所は、常に複数の申請予約枠を持っていたり、キャンセル待ちのコツを知っていたりします。
「来週申請できますよ」という事務所と、「予約がいっぱいで来月になります」という事務所。
同じ12万円でも、許可が降りる時期が1ヶ月違えば、その間の売上損失(機会損失)は数十万円〜数百万円になります。
大阪商人なら、「安さ」よりも「回転率(スピード)」で選ぶのが正解です。
- 大阪は「証紙」不要。窓口で現金かカード払い。
- 南港への移動コストと時間を忘れるな。
- 専門家選びは「予約の早さ」が命。
申請の流れと審査期間(標準処理期間)
「いつから現場に入れるんや?」
元請けにそう詰められている社長様のために、リアルなスケジュール感を解説します。
大阪府の審査期間は標準的ですが、前述の通り「入り口(予約)」がボトルネックになります。
申請から許可証交付までの日数(約60日)と「予約の壁」
大阪府の標準処理期間は「申請受理から約60日」です。
これは審査官が書類を受け取ってからのカウントです。
問題は、その前の「予約待ち」です。
繁忙期には、咲洲庁舎の予約電話が全く繋がらなかったり、繋がっても「最短で3週間後です」と言われることがザラにあります。
【大阪府の申請ロードマップ】
1. 講習会の受講(ここでも待たされる)
2. 申請書類の作成・収集(診断書が必要なら+2週間)
3. 咲洲庁舎への予約電話(激戦)
4. 窓口申請・受理(不備があれば出直し)
5. 審査期間(60日)
6. 許可証の交付(郵送または受取)
スムーズにいっても3ヶ月〜4ヶ月コースです。
「来週どうにかして」は物理的に不可能です。
元請けには「大阪府の審査が混み合っていて、最短で〇月〇日になります」と、行政のせいにして(事実ですが)説明するのが一番角が立ちません。
他府県(兵庫・京都・奈良)へのアクセス戦略
大阪は関西の中心地です。
大阪府の許可を取ると、自然と隣接する県への仕事も舞い込んできます。
ここで注意すべきは「兵庫県」や「京都府」のルール違いです。
例えば、兵庫県は予約システムがオンラインだったり、京都府は写真が厳しかったりと、大阪の常識が通じないことがあります。
大阪の業者が陥りやすいのが、「大阪で許可取れたから、他も楽勝やろ」という油断。
それぞれの県またぎをする際は、必ず現地の最新手引きを確認してください。
- 申請予約は激戦。早めの電話が勝負。
- トータル3〜4ヶ月かかると思って動け。
- 他県への乗り入れは、それぞれの独自ルールに注意。
あなたが得られる未来
大阪府の産廃許可を手に入れること。
それは、日本第二の都市で行われている「巨大な建設プロジェクト」への参加チケットを手に入れることと同義です。
万博、IR、再開発…大阪の街はこれからさらに動きます。
その現場で出る大量の廃棄物を運べるのは、選ばれた許可業者だけです。
この許可証は、あなたの会社のトラックを「ただの運搬車」から「高単価なビジネスツール」へと変える魔法のアイテムです。
面倒な手続きを乗り越えて、大阪のビッグウェーブに乗りましょう。
🚀 今日から始める「3つの行動」
- 直近の決算書を見て「債務超過」か確認する(大阪最重要!)
- 講習会の予約を入れる(会場は大阪以外でもOK)
- 咲洲庁舎へのルートを確認する(時間計算)
よくある質問(FAQ)
Q. 大阪府庁(大手前)に行っても申請できますか?
A. できません。大阪府の産廃許可申請窓口は、南港にある「咲洲庁舎(コスモタワー)」の産業廃棄物指導課のみです。本庁に行っても門前払いされますので、場所を間違えないようご注意ください。
Q. 債務超過ですが、中小企業診断士の診断書は必ず必要ですか?
A. 大阪府の場合、債務超過の状況であれば基本的に必須です。さらに、単なる診断書だけでなく、詳細な「収支計画書」や「返済計画」が求められます。ご自身での作成が難しい場合は、当事務所にご相談ください。
Q. 申請予約の電話が繋がりません。どうすればいいですか?
A. 月末や週末は特に混み合います。朝一番(9時直後)や、週の半ば(水・木)を狙うのがコツです。それでも繋がらない場合は、行政書士が確保している予約枠を利用するのも一つの手です。
この記事を書いた人
行政書士 小野 馨
行政書士歴20年・実績5000社以上。
産業廃棄物収集運搬業許可・建設業許可専門。
「現場を知らない専門家には頼むな」が信条。
許可取得だけでなく、創業融資、補助金、会社設立までワンストップで支援。
複雑な案件やリカバリー対応に定評がある。