【結論】産業廃棄物収集運搬業の「車両変更」とは?
車両変更とは、収集運搬に使用するトラック等の「増車・減車・入替」を行った際に、変更日から10日以内に行政庁へ届け出る義務手続きです。単なる車両登録ではなく、適切な表示(マグネット等)や車庫の確保を証明し、違法性のない運搬体制であることを公証する重要なプロセスです。

建設業・産廃許可の守護神、行政書士の小野馨です。
今回は、最も頻繁に発生し、かつ不備も多い「車両の追加・入替」について、写真の撮り方から書類の罠まで徹底解説します。
「新しいトラックが納車されたから、早速明日の現場で使おう」
経営者様、その判断は「待った」です。
産業廃棄物収集運搬業において、許可証(行政の台帳)に登録されていない車両で廃棄物を運ぶ行為は、たとえ正規の許可業者であっても「変更届出義務違反」や、最悪の場合は「事業範囲の無許可変更」とみなされるリスクがあります。
「たかがトラック1台」ではありません。その1台の届出ミスが、マニフェストの記載矛盾を生み、会社全体の許可を取り消しに追い込むことさえあるのです。この記事では、年間数百件の変更届を扱うプロの視点で、一発で受理される「写真撮影の正解」と、車検証の「使用者欄」に潜む罠を完全攻略します。
⚠️ 【警告】期限は「納車日から10日以内」です。
「現場が忙しいから来月でいいや」は通用しません。1日でも過ぎれば「遅延理由書」が必要ですし、未届け車両での運搬は立入検査で必ず発覚します。今すぐ正しい手順を確認してください。
この記事でわかる4つのポイント
- ✅ 増車も減車も必須!「10日ルール」の正しい数え方
- ✅ ローン・リース車は要注意!車検証「使用者」の確認法
- ✅ スマホでOK!役所で弾かれない「車両写真」の撮影構図
- ✅ 兵庫・大阪・京都…複数許可の一括変更テクニック
産業廃棄物収集運搬業の「車両変更」とは?期限は10日以内
車両の変更は、産廃業者様にとって日常茶飯事です。しかし、だからこそ「慣れ」が一番怖い。「いつものことだから後でいいや」が通用しないのが、廃棄物処理法の厳しさです。
【読者の心の壁】
「トラックを1台廃車にして、新車に入れ替えただけ。台数は変わってないんだから、わざわざ『減車』の手続きなんていらないでしょ?」
増車(追加)・減車(廃車)・入替のすべてで届出が必要
産業廃棄物収集運搬業における「車両変更」には、大きく分けて3つのパターンがあります。そして結論から申し上げますと、これらすべてにおいて、変更日から10日以内の届出が必要です。
- 増車(追加)
事業拡大などで新しい車両を導入する場合。当然、許可台帳への登録が必要です。未登録の車両で運搬すると、マニフェスト(産業廃棄物管理票)に記載する車両番号と許可情報が一致せず、排出事業者にも迷惑をかけることになります。 - 減車(廃車・売却)
ここが最も見落としがちなポイントです。「使わなくなった車両」や「売却した車両」は、速やかに許可台帳から削除しなければなりません。
もし削除せずに放置し、その車両が中古車市場を経て別の業者の手に渡り、そこで不法投棄などのトラブルを起こした場合、許可台帳上はまだ御社の管理下にある車両とみなされ、警察や行政から真っ先に連絡が来ることになります。リスク管理の観点からも、手放した車両の情報は即座に消す必要があります。 - 入替(いれかえ)
古い車両を廃車にし、新しい車両を入れる場合です。実務上は「A車の減車」と「B車の増車」をセットで同時に行います。台数がプラマイゼロでも、車両の中身(車台番号やナンバー)が変わる以上、届出は必須です。
【期限のカウント方法】
期限は「変更があった日(納車日や譲渡日など)」から数えて10日以内(土日祝を含む)です。
「車検証が手元に来てから準備すればいいや」とのんびり構えていると、あっという間に期限を過ぎてしまいます。納車日が決まった時点で、事前の写真撮影や書類準備を行政書士と進めておくのが、プロの鉄則です。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「ディーゼル規制(NOx・PM法)」をご存知でしょうか?
兵庫県(一部地域)や大阪府などの都市部では、排ガス規制に適合していない古い車両は、そもそも登録(使用)自体ができません。
中古車を安く購入したものの、いざ変更届を出そうとしたら「この車両は対策地域内で登録できません」と行政窓口で突き返される…。そんな悲劇がたまにあります。
車両を購入する際は、車検証の備考欄に「使用の本拠の位置がNOx・PM対策地域内です」等の記載があるか、必ずディーラーに確認してください。
📌 この章のポイント
- 「減車」の届出忘れは、売却後のトラブル(不法投棄疑惑)を招く最大のリスク要因。
- 車両の「入替」は、減車と増車のセット手続き。台数が変わらなくても届出必須。
- 期限は「納車日」等から10日以内。土日祝も含めるため、実質的な猶予は短い。
【最重要】車検証の「使用者欄」と「使用権原」の確認
行政の窓口担当者が、提出された書類の中で最初にどこを見るかご存知でしょうか?
それは車検証の「使用者」欄です。ここが申請者(御社)と一字一句一致していなければ、その場でお帰りいただくことになります。
【読者の心の壁】
「ローンで買ったから、車検証の『所有者』がディーラー名になってるけど大丈夫? あと、とりあえず社長の個人名義で買った車を会社で使いたいんだけど…」
所有者と使用者が違う場合(ローン・リース)の追加書類
産業廃棄物収集運搬業の許可要件には、「申請者が、その車両を使用する権限(使用権原)を有していること」という項目があります。
これを証明するのが、自動車検査証(車検証)です。
1. 所有権留保(ローン・リース)の場合
トラックをローンやリースで購入した場合、車検証の記載は以下のようになります。
- 所有者: ディーラーやリース会社、信販会社
- 使用者: 御社(許可業者)の名前
このパターンは全く問題ありません。
所有者が誰であれ、「使用者」の欄に御社の名前(法人なら法人名、個人事業主なら屋号ではなく個人名)が記載されていれば、そのまま変更届に使用できます。
ただし、リース契約の場合は、車検証に加えて「賃貸借契約書(リース契約書)の写し」の添付を求められる自治体が多いので、契約書一式を用意しておいてください。
2. 使用者が「個人名」になっている場合(要注意!)
法人(株式会社など)で許可を取っているのに、車検証の使用者欄が「代表取締役個人の名前」になっているケース。これは原則としてNG(不整合)です。
「社長の持ち物なんだから、会社の持ち物と同じだろう」という理屈は、行政には通用しません。法人は別人格だからです。
この場合、以下のいずれかの対応が必要です。
- 【王道】名義変更(移転登録)をする
陸運局で手続きを行い、使用者を「個人」から「法人」へ書き換える。これが最も確実です。 - 【回避策】賃貸借契約書を作成する
名義変更がすぐにできない場合、「個人(社長)」から「法人(会社)」へ、その車両を貸し出しますという「車両賃貸借契約書」または「使用承諾書」を別途作成し、添付します。
※ただし、自治体によっては「法人役員個人の持ち込み車両は認めない」とする厳しい運用ルールの場所もあるため、事前に管轄窓口(または行政書士)への確認が必須です。
💡 行政書士の現場メモ(電子車検証の罠)
「電子車検証(ICタグ付きの小さい車検証)」をお持ちの方は要注意です。
2023年1月から導入された新しい車検証には、券面(紙面)に「所有者・使用者」や「有効期間」などの詳細情報が記載されていません。
そのため、変更届に電子車検証のコピーだけを添付しても、情報不足で受理されません。
必ず、電子車検証と一緒に交付される「自動車検査証記録事項(A4サイズの紙)」のコピーを添付してください。
「あのA4の紙、どこやったっけ?」と紛失される方が続出しています。もし見当たらない場合は、「車検証閲覧アプリ」を使ってデータを取得し、印刷する必要があります。
📌 この章のポイント
- 車検証の「使用者」が許可業者名と一致していることが絶対条件。
- 法人許可なのに「社長個人名義」の車両を使う場合は、別途「賃貸借契約書」が必要。
- 「電子車検証」の場合は、ICチップの中身が書かれた「記録事項」の提出が必須。
一発で受理される「車両写真」の撮り方と表示義務
「写真なんて撮れていればいいだろう」と思っていませんか?
行政の審査官は、写真一枚から「この業者は法を守る気があるか」を見抜きます。ピンボケ、逆光、表示なし…。これらは全て「撮り直し(出直し)」の対象です。
📷 画像挿入指示
推奨画像: 正しい車両写真の撮影アングル図解(斜め前・斜め後ろ)と、車体表示(マグネット)の拡大イメージ
生成用プロンプト: Diagram showing correct camera angles for industrial waste vehicle photography. 1. Diagonal front view showing license plate and side markings. 2. Diagonal rear view showing cargo bed and license plate. Clean, instructional style.
Alt属性: 産廃収集運搬車の正しい写真の撮り方と表示義務
【読者の心の壁】
「車体の横に会社名とか書くの、ダサいし面倒だから、写真撮る時だけ合成アプリで文字を入れてもいい? マグネットでもいいの?」
撮影アングル(斜め前・斜め後ろ)とナンバープレート
変更届に添付する写真は、原則として以下の2枚(場合によっては3枚)が必要です。適当に撮るのではなく、必ず以下のポイントを押さえてください。
① 斜め前方からの写真
車両の「顔」と「側面」が同時に見えるアングルです。
- ナンバープレート: 数字や地名がはっきり読めること。
- 車体全体: バンパーから屋根まで、全体が見切れていないこと。
- 側面表示: ドアや荷台側面に貼った「会社名」などの文字が見えていること。
② 斜め後方からの写真
車両の「お尻」と「荷台の状況」が分かるアングルです。
- ナンバープレート: 後ろのナンバーもしっかり読めること。
- 荷台の中身: ダンプや平ボディの場合、あおり(側板)だけでなく、荷台の内側が分かるように、少し高い位置(脚立の上など)から撮るのがベストです。
- 最大積載量などの表示: 車両後部の法的表示も確認されます。
【NG写真の典型例】
✖ 真横からの写真(ナンバーが見えない)
✖ 真っ正面からの写真(側面の表示が見えない)
✖ 夜間や逆光で真っ暗(視認不可)
これらは確実に再提出になります。晴れた日の昼間に、順光で撮影してください。
マグネット対応可!車体表示(氏名・許可番号)のルール
産業廃棄物を運搬する車両には、廃棄物処理法施行令により「車体の両側面に、見やすいように表示すること」が義務付けられています。
この表示がない状態で撮影された写真は、受理されません。必ず撮影前に準備してください。
必須の3大表示項目
- 産業廃棄物収集運搬車(文字サイズ:5cm以上)
- 氏名又は名称(文字サイズ:3cm以上)
※会社名のことです。「屋号」や「略称」は不可。許可証通りの正式名称が必要です。 - 許可番号(文字サイズ:3cm以上)
※通常は「下6桁」または「全桁」を記載します。
【マグネットシートでOK?】
はい、大丈夫です。以前は「塗装(ペイント)に限る」という自治体もありましたが、現在は多くの自治体で着脱可能なマグネットシートでの表示が認められています。
これなら、レンタカーを借りた時や、平日は産廃・休日は自家用として使う場合でも対応可能です。
ただし、写真は「マグネットを貼った状態」で撮影してください。
そして、もし遠景写真で文字が小さくて読めない場合は、「表示部分の拡大写真(アップ)」を別途撮影し、添付するのが親切です。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「合成写真は絶対にNGです」
最近、スマホアプリで写真に文字を入れるのが簡単になりましたが、行政への提出書類でこれをやると「虚偽申請(公文書偽造に近い行為)」とみなされ、大問題になります。
「どうせマグネット貼るんだから、写真くらい加工でもいいでしょ」という安易な考えは捨ててください。
審査官は、光の当たり具合や画素の違和感で、合成かどうかを一瞬で見抜きます。
実際にマグネットを作成し、実際に車体に貼り付け、それを撮影する。この物理的なプロセスを省略してはいけません。
📌 この章のポイント
- 写真は「斜め前」と「斜め後ろ」が基本。ナンバーと側面が同時に見えること。
- 車体表示(産廃運搬車・会社名・許可番号)は義務。マグネットでもOK。
- 「合成写真」は厳禁。必ず実物を貼って撮影すること。
必要書類と手続きの流れ(チェックリスト)
「書類は車検証のコピーだけでいいよね?」
残念ながら、それだけでは足りません。特に「車庫(駐車場)」に関する書類は、多くの事業者様が忘れがちです。ここで全容を把握しましょう。
【読者の心の壁】
「申請書を書くのが面倒くさい。車検証と写真を送るから、あとは役所でいい感じに処理してくれないかな… 駐車場の地図まで必要なの?」
変更届出書、車検証、写真、駐車場(車庫)の証明
車両の増車・減車・入替を行う際に必要な「基本セット」は以下の通りです。
自治体によって若干のローカルルール(原本還付の要否など)はありますが、基本的にはこのセットがあれば受理されます。
📄 車両変更届の必須書類リスト
-
✅ 産業廃棄物収集運搬業変更届出書(様式第11号)
※第一面だけでなく、変更内容を記載した「別紙(運搬車両の変更)」も必要です。 -
✅ 自動車検査証(車検証)の写し
※電子車検証の場合は「自動車検査証記録事項」も必須。 -
✅ 車両の写真(カラー)
※斜め前方、斜め後方。台紙に貼って提出するのが一般的。 -
✅ 駐車場の案内図(地図)と配置図
※Googleマップ等で場所を示し、その中のどこに停めるかを図示します。 -
✅ 駐車場の使用権原を証する書類
・自社所有地の場合:土地の登記簿謄本など
・賃貸の場合:賃貸借契約書の写し -
✅ 産業廃棄物収集運搬業許可証の写し
※提出先自治体のもの。「変更前の情報」を確認するために必要です。
【意外な伏兵:駐車場の書類】
多くの方が驚かれるのが、車両そのものではなく「駐車場(車庫)」に関する書類です。
「増車したトラックをどこに保管するのか?」は、不法投棄防止(車両の行方不明防止)の観点から非常に重要視されます。
特に、「青空駐車」や「路上駐車」は認められません。
もし会社の敷地がいっぱいで、近隣の月極駐車場を借りた場合は、その契約書のコピーが必要です。契約期間が切れていないか、契約名義が会社名になっているかを必ず確認してください。
手続きの流れと「副本」の重要性
書類が揃ったら、管轄の行政庁(都道府県庁の環境課や保健所など)へ提出します。
郵送での提出が可能な自治体も多いですが、その際は以下の点に注意してください。
「副本(控え)」を必ず作成し、返信用封筒を同封すること。
行政に提出する書類は「正本(役所用)」と「副本(自分用)」の2部セットが基本です。
変更届が受理されると、副本に「受領印」が押されて返却されます。
この「受領印付きの副本」こそが、「ちゃんと届出を出しましたよ」という唯一の証拠になります。
次の許可更新申請の際、この副本が手元にないと、「変更届が出された記録がない(あるいは証明できない)」としてトラブルになります。
「送って終わり」ではなく、「受領印付きの控えが手元に戻ってくるまで」が変更届の手続きです。
💡 行政書士の現場メモ(失敗回避の知恵)
「届出書の日付は空欄で!」
窓口持参の場合、日付は空欄にして持っていくことを強くおすすめします。
もし書類に不備があり、その場で受理されなかった場合、日付が入っていると訂正印が必要になったり、書き直しになったりして面倒です。
窓口で担当者のチェックを受け、「これでOKです」と言われた瞬間に、その場の日付を記入するのが、プロの行政書士が使う小さなテクニックです。
📌 この章のポイント
- 車検証と写真だけでなく、「駐車場の地図」や「契約書」も必須セット。
- 郵送提出の際は、必ず「副本(控え)」と返信用封筒を同封する。
- 受領印のある副本は、5年後の更新まで金庫で保管すべき重要書類。
関西エリア特有の「複数自治体提出」の面倒くささ
車両1台の変更届。書くのは1枚だと思っていませんか?
もし御社が「兵庫・大阪・京都」で仕事をされているなら、その手間は3倍、いえ、実質的な管理コストはそれ以上になります。
【読者の心の壁】
「うちは兵庫県の業者だけど、たまに大阪や京都の現場にも行くから許可を持ってる。でも、トラックが増えたのは兵庫の本店なんだから、兵庫県にだけ言えばいいんじゃないの?」
兵庫・大阪・京都…車両1台の追加で書類は何倍になる?
産業廃棄物収集運搬業の許可は、原則として「都道府県単位」で管理されています。
しかし、建設業者様や産廃業者様の多くは、県境をまたいで活動されています。特に関西エリアでは、兵庫・大阪・京都・奈良・滋賀・和歌山の「2府4県」すべての許可を持っているという業者様も珍しくありません。
ここで発生するのが「マルチ届出の地獄」です。
1. 許可の数だけ「届出」が必要
例えば、トラックを1台増車したとします。
この車両で兵庫、大阪、京都のすべての現場に行く可能性があるならば、兵庫県、大阪府、京都府の3箇所すべてに変更届を提出しなければなりません。
「兵庫県に出したデータが、自動的に大阪府に転送される」という便利なシステムは存在しません。
それぞれの役所に対して、それぞれの様式で、それぞれの宛名で書類を作成し、切手を貼って郵送する必要があります。
2. 自治体ごとの「微妙なルールの違い」
さらに面倒なのが、提出先によって「添付書類」や「運用」が異なる点です。
- 大阪府: 郵送提出の場合、副本返却用の封筒に加えて「連絡票」等の独自様式が必要になる場合がある。
- 京都府: 手数料納付のルールや、写真の台紙指定が細かい場合がある。
- 政令市(神戸市・大阪市など): 積替え保管がある場合、県とは別に市の許可も持っているため、さらに提出先が増える。
これらを事務員さんが一人で調べて管理するのは大変なストレスです。
「兵庫県は受理されたけど、大阪府からは写真の撮り直しを命じられた」というように、自治体によって判断基準がズレることもあり、その対応に追われて本業が疎かになっては本末転倒です。
💡 行政書士の現場メモ(許可証の一括管理)
「許可期限のズレ」にも注意が必要です。
複数の自治体の許可を持っていると、「兵庫県は来年更新だけど、大阪府は再来年」というように、更新時期がバラバラになります。
変更届を出すタイミングは、これら全ての許可情報を整理する絶好のチャンスです。
私たち行政書士にご依頼いただく最大のメリットは、単に書類を作るだけでなく、「御社の持っている全許可のリスト化と期限管理」を裏で行っている点にあります。
「大阪府への届出、忘れていませんか?」とプロからリマインドが入る安心感は、何物にも代えがたいはずです。
🔄 関西一円の許可管理、丸投げOKです
「うちは5つの自治体の許可を持ってるけど、全部出すのは面倒すぎる!」
そんな社長様へ。サクセスファンなら、車検証と写真を送るだけで、全自治体への提出を一括代行します。
📌 この章のポイント
- 許可は「都道府県ごと」に独立しているため、持っている許可の数だけ届出が必要。
- 自治体ごとに様式やルールが異なるため、単純なコピー作業では終わらない。
- 1箇所でも提出を忘れると、将来の更新時にトラブルになるリスクがある。
よくある質問(軽トラは?レンタカーは?)
「急に車が足りなくなったから、レンタカーで運ぼう」
その判断、ちょっと待ってください。産業廃棄物収集運搬業には、道路運送法や契約実務が絡む複雑なルールがあります。安易な代用は「無許可変更」とみなされる危険があります。
【読者の心の壁】
「うちは建設業だけど、白ナンバーのダンプで産廃を運んでいいの? あと、故障した時に代車として『わナンバー(レンタカー)』を使ってもバレないよね?」
黒ナンバー(営業用)と白ナンバー(自家用)の違い
よくある質問の一つが「白ナンバー(自家用トラック)でも登録できるのか?」という点です。
結論:産業廃棄物収集運搬業の許可において、白ナンバーでも登録(使用)は可能です。
ただし、これには「貨物自動車運送事業法」という別の法律が関係してきます。
法律上、他人から依頼を受けて物を運び、その対価として「運賃」をもらう場合は、原則として緑ナンバー(軽自動車なら黒ナンバー)の営業用車両が必要です。
- 産廃専業の業者様:
「運搬費」を名目として請求する場合は、本来は緑ナンバー(一般貨物自動車運送事業許可)が必要です。しかし、産廃許可の申請窓口(環境課など)では、運送業の許可証までチェックしないケースも多く、白ナンバーでも変更届自体は受理されてしまうことがあります。
※受理されたからといって、運送法上の責任が免除されるわけではありません。コンプライアンス上は緑ナンバーが推奨されます。 - 建設業者様(兼業):
自社が解体工事を行い、そこで出たゴミを運ぶ場合などは、「工事の一環」とみなされるため、白ナンバーで全く問題ありません。多くの建設業者様はこのパターンです。
要約すると、「産廃の変更届として、白ナンバーのトラックを登録すること自体はOK」です。車検証が白ナンバーだからといって、窓口で拒否されることはありません。
レンタカーや他社のトラックを一時的に借りたい場合
「トラックが故障したので、修理の間だけレンタカーを使いたい」
この相談は非常に多いですが、原則として「わナンバー(短期レンタカー)」を産廃の運搬車両として登録することはできません。
理由は、産業廃棄物収集運搬業の許可要件である「継続的な使用権原」がないからです。
数日や数週間借りるだけのレンタカーは、継続して使用する車両とは認められず、変更届の対象外(登録不可)となります。
【ここが落とし穴】
登録できないということは、「そのレンタカーで産廃を運んではいけない」ということです。
許可証(台帳)に載っていない車両で運搬すれば、それは無許可運搬(変更届出義務違反)になります。「代車だから仕方ない」という言い訳は、警察や行政には通用しません。
例外:
もし、他社や知人からトラックを借りて運搬に使いたい場合は、たとえ短期間であっても、以下の手続きが必要です。
- 正式な「賃貸借契約書」を結ぶ。
- 車両の車体表示(マグネット)を自社名にする。
- 行政庁へ変更届を提出し、受理されてから使用する。
「今日借りたい」といっても、変更届を出して受理されるまでのタイムラグを考えると、実質的に突発的な借り入れ車両での対応は不可能です。
故障リスクに備えるなら、予備の車両もあらかじめ登録しておく等の対策が必要です。
💡 行政書士の現場メモ(土砂禁ダンプの罠)
「土砂禁(どしゃきん)ダンプ」をご存知でしょうか?
荷台のあおりが高く、軽いもの(チップや廃プラ)を大量に運べる仕様のダンプですが、構造上「土砂」を積むことが禁止されています。
車検証の備考欄に「積載物品:土砂等以外のものとする」と書かれています。
この車両を登録する場合、運べる品目は「廃プラスチック類」や「木くず」などに限定されます。
もし、「がれき類(コンクリート破片)」や「ガラスくず・コンクリートくず及び陶磁器くず」などの土砂に準ずる重い品目を運ぶ車両として登録しようとすると、窓口でストップがかかる(または品目を限定するよう指導される)ことがあります。
車両のスペックと、運びたいゴミの相性も、購入前に必ずチェックしてください。
📌 この章のポイント
- 白ナンバー(自家用)でも産廃車両としての登録は可能。
- 短期レンタカー(わナンバー)は登録不可。つまり、産廃運搬には使えない。
- 故障時の代車であっても、未登録車両での運搬は違法となるため要注意。